研究課題/領域番号 |
17K10481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
柴田 徹 香川大学, 医学部附属病院, 教授 (40293857)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 放射線腫瘍学 / 癌 / 放射線 / 強度変調放射線治療 / 画像誘導放射線治療 |
研究成果の概要 |
高精度治療に広く適用可能な呼吸停止下照射システムの開発を行った。(1)呼吸波形情報をリアルタイム画像として操作室側から送信し、また患者側のウエアラブルディスプレイで受信するためシステムを確立、(2)ガントリや寝台角度の制限や干渉を回避する無線接続機構への移行、(3)呼吸停止下での腫瘍位置の再現性の確認、標的体積やリスク臓器の重心位置の偏位と線量分布への影響に関する検証を行い、呼吸停止下照射システムを確立した。(4)本学IRB承認済みの「息止め法を用いたCT治療計画における腫瘍位置再現性に関する研究」に基づいて肺癌、胃原発悪性リンパ腫、左乳癌への臨床応用が可能となった。
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自由記述の分野 |
放射線腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高精度放射線治療は照射体積内の線量分布を飛躍的に改善し腫瘍の局所制御率の向上と正常組織の有害事象の低減を同時に実現可能であるが、I患者の体動とくに呼吸運動により大きな影響を受けて不確実な線量投与となり得る危険性があり、胸腹部悪性腫瘍に対する臨床応用を進める上での大きな障壁である。本研究では、汎用性の高い実用的な呼吸停止下照射システムの開発を達成した。胃原発悪性リンパ腫に対する呼気停止下画像誘導放射線治療、肺癌に対する強度変調放射線治療、左乳癌に対する心臓線量低減のための深吸気息止め照射など、順次臨床応用を開始し、着実な成果を上げている。
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