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2018 年度 実施状況報告書

リン酸カルシウムペーストを用いた乳がん温存療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K10487
研究機関横浜市立大学

研究代表者

荻野 伊知朗  横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (20275035)

研究分担者 稲山 嘉明  横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 教授 (10184730)
成井 一隆  横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 講師 (70468172)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードリン酸カルシウムペーストマーカー / 乳がん温存療法 / 術前化学療法
研究実績の概要

術前化学療法後の乳がん温存療法に対するリン酸カルシウムペーストマーカー(CPCM)注入のランダム化比較試験が2018年11月2日に認定臨床委員会に承認された(jRCTs032180042)。その内容は、術前化学療法後、手術を行う乳癌患者50例にCPCM注入し、50例はCPCM注入なしとする。この選択は無作為割付でおこなう。CPCM不使用症例と比較して乳房温存率、乳房部分症例における腫瘍断端陰性率・断端距離・切除標本容積を比較する。CPCM注入群が乳房温存率低下・腫瘍断端陰性率増加・断端距離の著しい低下などなく、切除標本容積が有意に少なくなることを確証する。CPCM注入により、術前化学療法後、完全寛解や著名縮小時の切除範囲を縮小でき、乳房形態温存を十分配慮した乳房温存療法となれば、CPCM有用性を証明できる。CPCM注入症例とCPCM非注入症例との比較はχ2検定およびt検定を行う。CPCMを原発腫瘍に注入すると、化療後に腫瘍が著明に縮小しても腫瘍の位置が同定できる。このため、切除範囲を縮小でき、乳房形態温存を十分配慮した乳房温存療法が可能となる。また、リン酸カルシウムは歯や骨に存在するハイドロキシアパタイトであり生体との反応がない物質である。そのため、乳房形態温存を十分配慮した乳房温存療法が証明できなくても、他の画像誘導放射線治療への発展やラジオ波熱焼灼療法と放射線治療を用いた非切除治療などの発展が期待できるマーカーとなる。現在まで2名に説明文章を用いて試験の参加を求めたが、参加に至らなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新規法律のため認定臨床委員会が不慣れであった。そのため、承認されるのに1年近く要した。患者の臨床計画に対する理解は非常に良いが、いろいろの事情があり、不参加となった。また、研究責任者が療養のため、1か月以上研究中断した。

今後の研究の推進方策

研究分担者の乳腺外科と協力して、対象者に積極的の働きかけ、臨床試験参加者を増やすようにする。

次年度使用額が生じた理由

参加者一人に4万円のバイオペックスーRを挿入しなければならないが、研究が遅れているため、まだこの費用が掛かっていない。そのため、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Calcium Phosphate Cement Paste Injection as a Fiducial Marker of Cervical Cancer2018

    • 著者名/発表者名
      OGINO ICHIRO、KITAGAWA MASAKAZU、WATANABE SHIGENOBU、YOSHIDA HIROSHI、HATA MASAHARU
    • 雑誌名

      In Vivo

      巻: 32 ページ: 1609~1615

    • DOI

      10.21873/invivo.11421

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] The Importance of Concurrent Chemotherapy for T1 Esophageal Cancer: Role of FDG-PET/CT for Local Control2018

    • 著者名/発表者名
      OGINO ICHIRO、WATANABE SHIGENOBU、HIRASAWA KINGO、MISUMI TOSHIHORO、HATA MASAHARU、KUNISAKI CHIKARA
    • 雑誌名

      In Vivo

      巻: 32 ページ: 1269~1274

    • DOI

      10.21873/invivo.11376

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2019-12-27  

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