研究課題
・昨年報告の通り、エリート幹細胞であるMuse細胞の分離は、磁力を利用したMACSソーティングに移行し、効率を落とさずより簡便に採取精製することができるようになっており肝細胞への分化誘導は確認すみである。・ラットによるマージナルドナーグラフト(死線期を経た心停止ドナーに温阻血30分をおいたモデル)+細胞ブースト移植実験は、生存率的にこのままのモデルでの実験継続は困難であったため延期したままである。このため昨年報告にも書いたが、その後正常肝のラット過小グラフト移植モデルを作成し、こちらにMuse 細胞のブースト移植をするモデルに変更した。・その結果、30%過小グラフト肝移植+細胞ブーストモデルについては安定して生存するようになった。ただし、細胞ブーストなしでも生存率や生化学検査結果が変わらないため、20%か小グラフとモデルに変更した。ブースト細胞数だが、Muse採取量に限界があるため、10万、40万、100万個の移植細胞数での効果を見たところ、40万個で優位に再生能力を発揮することがICG検査等で確認された。詳細は論文にて公表する予定である。・一方、ブタ、マージナルドナー全肝グラフト(死線期を経た心停止ドナーに温阻血30分をおいたモデル)+細胞ブースト移植実験だが、Muse細胞数が足りないため延期中である。その前段階としてまずは類洞環境改善効果を見るため移植前酸素化一時還流群を作成したところ、予想外にマージナルグラフト生着率が上がった。このためラットにおいても同実験系を作成し、メカニズム解明を行った。今後このモデルをハイブリッド移植のベースとしMSC細胞ブースト移植をトライしていく(Kakizaki, Miyagi et al. Transplantation. 2018 Apr;102(4):e147-e154.)。
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PLos One
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