研究分担者 |
谷 眞至 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60236677)
清水 智治 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70402708)
笠間 和典 医療法人社団あんしん会四谷メディカルキューブ(臨床研究管理部), 減量・糖尿病外科センター, センター長 (90572561)
内藤 剛 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (50291258)
関 洋介 医療法人社団あんしん会四谷メディカルキューブ(臨床研究管理部), 減量・糖尿病外科センター, 医師 (00774407)
大城 崇司 東邦大学, 医学部, 准教授 (60404563)
井上 健太郎 関西医科大学, 医学部, 教授 (90368209)
山本 寛 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00283557)
貝田 佐知子 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70710234)
三宅 亨 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70581924)
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、現在世界中で増加している高度肥満症に対する減量外科治療(減量・代謝改善手術治療)の減量効果不良因子を、多施設共同で明らかにすることより、効果の高い減量外科治療を行うための指標を作成するとともに、質の高い本邦の減量外科治療を世界に発信しリードすることである。本研究には、減量効果不良因子を同定するための、①後方視的研究と②前方視的研究の2つからなる。 研究①においては、5施設248例について術後3か月のデータを用いた解析を行い、男性、初診時BMI低値、 2型糖尿病あり、睡眠時無呼吸症候群あり、精神疾患あり、術後3か月の総体重減少率(%TWL)低値が、術後減量効果不良因子であることが明らかとなった。また、術後3か月のデータを用いた、術後1年の%TWLを予測する予測式を作成した。この予測式による、減量効果不良(%TWL<20%)の識別に関する、Receiver operating characteristic (ROC)曲線解析のarea under the curve(AUC)は、0.846であり、カットオフ値を26%とすると、Sensitivity/Specificityは、71.4%/90.4%であった。また、術後3か月の%TWL実測値を術後1年の減量効果不良の識別に使用すると、AUCは、0.803であり、実臨床において術後3か月の%TWL実測値も減量効果不良の識別に有用であると考えられた(Yamaguchi T, Tani M, Kasama K, Naitoh T, Oshiro T, Inoue K, Seki Y, Imoto H, Kaida S, Matsubayashi J.Obes Surg. 2022 Aug;32(8):2672-2681. )。この予測式および術後3か月の%TWL実測値によるカットオフ値は、これまでなかった、スリーブ状胃切除による減量外科手術術後早期における減量目標値になり、本治療成績の向上に有用であると考えられた。研究②においては、必要な測定キットや試験管等は入手済みで、現在症例の登録中であり、登録終了後解析を行う予定である。
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