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2019 年度 研究成果報告書

Wnt5aシグナル伝達経路を標的としたER陽性乳癌に対する新規治療法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 17K10549
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 外科学一般
研究機関広島大学

研究代表者

角舎 学行  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 講師 (20609763)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードWnt5a / 乳癌 / ALCAM / JNK
研究成果の概要

ER陽性乳癌153例におけるWnt5a発現と悪性度の関係を解析したところ、リンパ節転移、核グレード、リンパ管侵襲との間に有意な相関を認めた。無再発生存期間を比較すると、Wnt5a陽性乳癌はWnt5a陰性乳癌よりも短かった(P=0.036)。Wnt5aを恒常的に発現させたMCF7細胞(Wnt5a発現乳癌細胞)を作製し細胞遊走能を比較したところ、コントロール細胞と比較して有意に遊走能が亢進し、Wnt5aをノックダウンすると遊走能は低下した。そのメカニズムを明らかにするためDNAマイクロアレイを行い、Wnt5aによって発現が誘導される分子としてALCAMを同定した。

自由記述の分野

乳癌

研究成果の学術的意義や社会的意義

乳癌組織を用いた検討では、ER陽性乳癌においてWnt5aとALCAMの発現は強く相関しており、Wnt5a/ALCAM陽性乳癌はER陽性乳癌のなかで一つのグループを形成していることが考えられた。Wnt5aはER陽性乳癌における悪性化を誘導する因子であり、そのメカニズムとしてJNKを介してALCAMの発現が誘導されることが示唆された。今後は、ER陽性乳癌における悪性度、治療効果・予後予測としての因子への活用や、抗Wnt5a抗体やALCAM, Wnt5aを標的としたRNAiなど、新たな分子標的治療のターゲットとしてのさらなる検討が期待される。

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公開日: 2021-02-19  

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