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2018 年度 実施状況報告書

乳腺幹細胞を用いた乳汁産生機能を有する乳腺の再生

研究課題

研究課題/領域番号 17K10552
研究機関徳島大学

研究代表者

森本 雅美  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (90563817)

研究分担者 丹黒 章  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10197593)
鳥羽 博明  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (40403745)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード乳房再建 / 乳腺幹細胞 / 乳汁分泌
研究実績の概要

本研究の重要な工程である乳腺幹細胞(Mammary stem cells:MaSCs)の単離をShackletonら(Nature 2006)の方法に沿って行った。MaSCsはCD29hiCD24+の細胞群を含むpopulationであり、8週齢マウスでは約2.5%の割合で抽出することができ、再現性も得られた。MaSCsの単離に関してはおおむね既報告と同様の結果を得られており、手技を確立することができたと考えている。次ステップであるMaSCs細胞群の移植については、Shackletonらが採用しているDeomeらのプロトコール(Cancer Res.1959)に沿って、3週齢マウスを用いて行った。Mammary fat pads(MFPs)は、左右に1個ずつの線維性の膜状組織で、血管の流入を認めることをH-E染色にてあらかじめ確認しておいたうえで、移植を試みた。4番目の乳腺領域から乳頭、成長乳腺、血管を切除したMFPs への移植を行った。0.04%trypan blue/50% fatal calf serumのPBSで懸濁したMaSCsを含むCD29hiCD24+の細胞群を計2.0×105/計1ml調整し、うち0.5mlずつを左右のMFPsに移植した。移植4週後に犠牲死させ、確認したところ、移植した細胞群が生着し、H-E染色にて管状の組織を形成していることを確認することができた。さらに免疫組織染色を加えて乳管上皮・筋上皮の形成の有無、乳汁の有無などについて、加えて、動物用MRIを用いることで、同一個体での経時的な変化についても評価する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

8週齢♀マウス(C57BL/6)からEpiCultTM-Bを用いてMaSCsの細胞集団の抽出を行った。現時点で再現性を持ってかなり純粋なMaSCsの細胞集団の単離ができている。MaSCs細胞群の移植については3週齢マウスを用いて行った。Mammary fat pads(MFPs)は、左右に1個ずつの線維性の膜状組織で、血管の流入を認めることをH-E染色にてあらかじめ確認しておいたうえで、移植を試みた。3週齢♀マウスのMFPsへの移植条件の調整に予想以上の時間を要している。免疫組織染色を加えて乳管上皮・筋上皮の形成の有無、乳汁の有無などについて、さらに動物用MRIを用いることで、同一個体での経時的な変化についても評価する予定であり、準備を進めている。

今後の研究の推進方策

3週齢♀マウスのMFPsへの移植条件設定は、細胞群の確実な生着には重要であり慎重に調整している。生着の継時的変化の評価では、H-E染色にて管状の組織を形成していることを確認することができた。さらに免疫組織染色を加えて乳管上皮・筋上皮の形成の有無、乳汁の有無などについて、加えて、動物用MRIを用いることで、同一個体での経時的な変化についても評価する予定である。

次年度使用額が生じた理由

マウスMFPsへの移植条件設定にかなりの時間を要しているため。未使用額は、試薬購入、動物購入、動物用MRI使用料金に使用する予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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