研究課題/領域番号 |
17K10563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
笠原 尚哉 自治医科大学, 医学部, 助教 (50382891)
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研究分担者 |
横田 真一郎 自治医科大学, 医学部, 助教 (00625551)
岩本 禎彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (10232711)
佐久間 康成 自治医科大学, 医学部, 教授 (10296105)
佐田 尚宏 自治医科大学, 医学部, 教授 (20261977)
寺谷 工 自治医科大学, 医学部, 講師 (70373404)
望月 和樹 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80423838)
浦橋 泰然 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90277161)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 短腸症 / ポリアミン / IgA / タイトジャンクション / 腸管不全関連肝障害 |
研究成果の概要 |
小腸が大量切除されると栄養吸収が不十分となり(短腸症)長期間の完全経静脈栄養が必要となる。完全経静脈栄養では小腸不全関連肝障害やカテーテル関連の合併症により致命的になることがある。症例によっては小腸移植が行われるが免疫学的な制御が困難で成績は良好とはいえない。残存小腸の機能を賦活化することで手術をせずに完全経静脈栄養から離脱、致死的な合併症を回避して生存率を改善する新しい短腸症の治療法を開発することを目的とした。ラット短腸症モデルを作成、ポリアミン投与によりIgAやムチン、タイトジャンクションの発現が増強した。短腸症に伴う肝細胞の脂肪蓄積も改善した。
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自由記述の分野 |
消化器外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラット短腸症モデルでポリアミン(PA)経口摂取によりIgAやムチン、タイトジャンクションが増強した。PA摂取により血清GLP-2やDAOは変動しなかった。また、PA摂取による腸内細菌叢変化はみられなかった。PAは既知のものとは異なる機序で粘膜防御を増強することが示唆された。PA無添加の食餌で組織学的に肝細胞への脂肪滴蓄積がみられたがPA添加で改善した。小腸不全関連肝障害はNASH類似の組織像を示すことが知られている。NASHの病態進展にかかわるSREBP-1の遺伝子発現が食餌PA濃度と逆相関しており、PAがSREBP-1を介して脂肪滴蓄積抑制効果を有する可能性が示唆された。
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