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2020 年度 実施状況報告書

トリプルネガティブ乳癌における免疫能を評価する新規亜分類と臨床的有用性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K10570
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

古川 孝広  国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 非常勤医員 (70444916)

研究分担者 土井 俊彦  国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 科長 (20522907)
設楽 紘平  国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (20730419)
藤井 誠志  国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, ユニット長 (30314743)
原野 謙一  国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (80627258)
内藤 陽一  国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (90590373)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワードTNBC / 亜分類 / 免疫染色 / TILs
研究実績の概要

抗癌剤の効果予測に関する検討は重要な臨床的課題であり、多くの癌腫で免疫因子の腫瘍浸潤リンパ球(TILs)や、PD-L1発現などが効果予測、予後予測に有用であると報告されている。乳癌においては、特にトリプルネガティブ乳癌(TNBC)においてTILsが効果予測や、予後予測をすることが報告されている。我々はLehmanらが最初に提唱したTNBC7亜分類を用いて、GEによるTNBC亜分類により、術前化学療法によるpCRを予測できること、ひいては新規治療の標的となる候補群を同定した。(Clin Cancer Res.19(19): 5533-40,2013, Breast Cancer Res.15(6):R112,2013) LehmanらのTNBC7亜分類のうちIM (immune-modulate)と呼ばれるグループや、Bursteinらの提唱したTNBC4亜分類のうちBLIA (basal-like/ immune-activated)と定義されるグループでは、特に免疫能が活発であり、特定の化学療法や免疫療法が有効な可能性がある。
術前化学療法を実施するTNBCを、免疫染色による亜分類で、腫瘍浸潤リンパ球(TILs)の評価を加え、より簡便で精度の高い治療効果や予後の予測につながる分類法を確立する目的での研究である。
これまで、TNBCの術前化学療法実施症例の対象症例を院内データベースから抽出し、臨床データのクリーンナップを行なってきた。TILsの評価は複数の医師の判断をすり合わせるのに時間を要したものの、評価方法はコンセンサスが得られた亜分類に必要な標本を準備し、免疫染色を実施している。本年中にデータ解析を終了し論文作成を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年1月より職場変更があり、新部門の立ち上げのために研究の進捗が遅れてしまいました。研究実施体制を変更し、今後速やかに進捗できる人員配備を行いましたので、本年度での終了見込みを考えています。

今後の研究の推進方策

今回の結果を含め、日本の乳がん臨床試験グループの一つであるJBCRGに試験案を提案し、術前化学療法のde-escalationにつながる試験案の相談中です。
特に免疫研究の推進として、今後は当センター(現 がん研究会有明病院 先端医療開発センター がん早期臨床開発部 部長)にて、VECTRA POLARISの免疫多重染色をもちいて、さらにTRを拡充していく見込みです。

次年度使用額が生じた理由

免疫染色を全て実施できていないことや、解析や論文執筆ににかかる費用を使用できていないため。

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公開日: 2021-12-27  

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