研究課題/領域番号 |
17K10592
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
並川 努 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (50363289)
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研究分担者 |
前田 広道 高知大学, 医歯学系, 助教 (20437734)
小林 道也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (30205489)
花崎 和弘 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (30240790)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 癌 / 外科 / 可視化 / 画像 / 内視鏡 / 手術 / 光感受性物質 / 光力学的診断 |
研究実績の概要 |
胃癌の治療に際して、病変の範囲を的確に診断することは、切除の範囲を決定する上できわめて重要である。しかし、従来の診断法では、肉眼的に病変を十分にとらえきれない限界もある。われわれは、世界に先駆けて術中の胃癌の局在診断に5-アミノレブリン酸 (5-ALA)を用いた光力学的診断法を開発応用してきた。しかし、早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術における5-ALAを用いた光力学的診断法はいまだに開発されていない。本研究の目的は、内視鏡的に切除された胃癌標本に対して5-ALAを用いた光力学的診断法を実施し、5-ALA投与の安全性評価と臨床的有用性を検討することにより、革新的な光力学的診断法の開発応用をすることである。 本臨床試験を進めていく上で、我々は手術によって摘出された胃癌組織が5-ALA投与により腫瘍特異的に蛍光を発することを確認し、治癒切除不能進行胃癌の審査腹腔鏡検査において通常光観察では観察が困難な腹膜播種の検出が可能であることを示してきた。胃癌の診断・治療において、的確な腫瘍局在診断と進展範囲、壁深達度診断のために内視鏡検査の果たす役割は大きく、また早期胃癌に対する内視鏡的治療の進歩も著しい。 これまでの研究成果について書籍、論文発表、学会発表を行った(疾患・病態検査・診断法の開発、技術情報協会、並川努、他、胃癌に対する5-アミノレブリン酸を用いた光力学的診断の有用性. 高知県医師会医学雑誌 2018、第49回日本臨床分子形態学会総会・学術集会. 2017)。今後引き続いて、精度の高い胃癌の内視鏡的診断・治療を行うために5-ALAを用いた光力学的診断を開発応用する研究を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実施計画書を整備し、院内の倫理審査委員会にて本研究の実施に関して審議、承認を取得した。現在早期胃癌の内視鏡的切除症例の5-ALAを用いた光力学的診断は1例に施行しているが、光感受性物質の蛍光特性は白色光を含めた光の照射によって比較的短い時間に減衰していくため、その評価には迅速性が必要とされる。短時間で処置可能な症例の選択を行うために適格症例が少なかったため、症例集積に関して遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
内視鏡的切除症例に加えて、審査腹腔鏡検査症例もデータの収集、解析を行い、胃癌治療における5-ALAを用いた光力学的診断の有用性の検討を加えていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究推進にあたり当該年度は適格症例が少なく、症例登録が遅れたため、必要薬剤の購入等が予定額に達さなかったので使用残額が発生している。
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