研究課題
がん患者の口腔内や便からの腸内細菌叢を測定し、腸内細菌(Microbiota)と疾患との関連を検討することで、疾患の特徴や治療効果などとの関連を解析する。共同研究施設と厳密なプロトコールを作成し、各共同研究施設の倫理委員会の承認後、サンプルを集積中である。さらに、大規模データベースを管理するシステム(昭和大学Uバンク)の構築が完了した。これにより、データの統計学的解析が可能となった。現在、精力的に解析中であるが、健康成人の便からのMicrobiotaとがん患者(食道がん、胃がん)のそれをPC解析すると、パターンが異なる傾向が見られた。現在、共同研究者と新規プロトコールを作成し、症例を増やして解析中である。このように、Microbiotaを解析することで新規の知見が得られる可能性がある。特に、最近国や地域によってMicrobiotaの違いがあることが明らかになってきており、わが国独自のMicrobiotaのデータベースの構築が重要である。また、がん患者には特異なPC解析パターンを示す患者が存在することが明らかになり、臨床情報とも解析中である。昭和大学Uバンクによる大規模データベースは臨床情報とも関連していることが重要である。
すべて 2019
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Cancer Chemother Pharmacol
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