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2021 年度 実績報告書

ミスマッチ修復欠損・BRAF変異型大腸癌におけるフコース転移酵素発現異常の意義

研究課題

研究課題/領域番号 17K10643
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

野田 勝  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (50769643)

研究分担者 岡山 洋和  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (20583397)
門馬 智之  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20622335)
坂本 渉  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40622337)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード大腸癌 / 糖鎖 / フコース転移酵素
研究実績の概要

タンパク翻訳後の糖鎖修飾は発癌や癌の進展に極めて重要である。糖鎖は単一の遺伝子DNAにコードされるわけではなく、多数の糖鎖関連遺伝子に由来する酵素群により合成され、さらに細胞表面のタンパク質・脂質など種々のキャリア上で多彩な分枝構造をとるため、その配列や構造を解析することは至難である。その複雑さが糖鎖研究の大きな壁となっている。糖鎖構造が癌細胞の機能的特徴を規定し得るため、糖鎖遺伝子の発現プロファイルが、大腸癌細胞の機能、個々の大腸癌の臨床的特徴や臨床転帰に直接関連すると考えている。大腸癌には大きく2つの発癌経路が知られており、85%は古典的なadenoma-carcinoma sequence(染色体不安定性、APC・KRAS変異、P53不活化、Loss of 18q、TGF-βーSMADシグナル異常)、残り15%がマイクロサテライト不安定型(ミスマッチ修復欠損、BRAF変異、CIMP)とされる。本研究は、これらのゲノム・エピゲノム異常と糖鎖よる大腸癌サブグループの同定を目的としており、バイオインフォマティクス、組織切片での検討、癌細胞株を用いたin vitro実験、細胞膜タンパクフラクションを用いたレクチンマイクロアレイなどを通して大腸癌における糖鎖の意義について独自の方法によりアプローチする。大規模な網羅的糖鎖関連遺伝子発現解析と細胞株を用いた機能的解析に着手している。ミスマッチ修復欠損、BRAF遺伝子変異、P53変異、メチル化と関連する糖鎖遺伝子候補を抽出しつつある状況である。本研究では、各種検討の結果として、癌抑制遺伝子TP53に着目し、フコース転移酵素発現異常の臨床的意義について検討を進めている。さらにO型糖鎖修飾のコアとなるTn抗原に着目している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] dMMR大腸癌におけるTn抗原の発現と免疫抑制2021

    • 著者名/発表者名
      松本拓朗, 岡山洋和, 仲野宏, 伊藤美郷, 中嶋正太郎, 齋藤元伸, 佐瀬善一郎, 門馬智之, 三村耕作, 河野浩二
    • 学会等名
      第42回癌免疫外科研究会
  • [学会発表] MSI/dMMR大腸癌のsubclassification2021

    • 著者名/発表者名
      岡山洋和, 松本拓朗, 遠藤英成, 中嶋正太郎, 金田晃尚, 伊藤美郷, 菅家康之, 小野澤寿志, 藤田正太郎, 坂本渉, 齋藤元伸, 佐瀬善一郎, 門馬智之, 三村耕作, 河野浩二
    • 学会等名
      第59回日本癌治療学会学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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