研究課題/領域番号 |
17K10665
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小林 聡 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (90334903)
|
研究分担者 |
清水 明 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (00447773)
本山 博章 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (20569587)
宮川 眞一 信州大学, 医学部, 特任教授 (80229806)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 臓器特異的幹細胞 |
研究実績の概要 |
マウス門脈結紮モデルから分離した,autologous hepatic stem cell (AHSC) と推測される細胞であるportal branch ligation-stimulated hepatic cells (PBLHCs) を用い,signal sequence trap 法を用いてAHSCに特異的な細胞表面マーカーの特定を試みたが,本研究期間においてはAHSCに特化した新規細胞表面 マーカーを特定することは困難だった.他方,マウス肝組織より分離したAHSCが可塑性を有することの検証として,PBLHCsに対して特定の遺伝子を導入し膵β細胞への分化転換誘導可否を検討した結果,Pdx1・Ngn3・MafAの3因子を共導入することでインスリン産生に特化した分化転換細胞が得られることを特定し,さらに特定の液性因子付与が同細胞の機能的成熟に寄与することを同定した.これらの細胞はin vivoにて約2ヶ月間インスリン産生細胞としての形質を維持し得ていることを確認した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Signal sequence trap 法を用いてAHSCに特異的な細胞表面マーカーの特定を試みたが,本研究期間においてはAHSCに特化した新規細胞表面マーカーを特定する ことはできず,この点において現状では本研究の主目的が果たされていない. 他方,本研究計画の一部であるAHSCの可塑性検証に関しては一定の成果を得たと言える.
|
今後の研究の推進方策 |
現在良好な結果を得ているAHSCの可塑性検証を発展させることを目的に,in vivoでの実験系を構築していく予定である.
|
次年度使用額が生じた理由 |
物品費使用額が当初推定より少なく,次年度使用額が生じた.
|