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2017 年度 実施状況報告書

EZH2エピジェネティック制御による肝内在性NK細胞活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K10669
研究機関広島大学

研究代表者

大平 真裕  広島大学, 病院(医), 助教 (30397947)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードNK細胞 / エピジェネティック
研究実績の概要

研究の全体構想は、「エピジェネティック制御を通じて自然免疫系を賦活することにより肝臓癌増殖を制御すること」である。肝内在性ナチュラルキラー(NK)細胞は強力な抗腫瘍活性を持つが、肝切除後にはその活性が低下し腫瘍再発の一因となっている。エピジェネティック制御が肝内在性NK細胞の分化に関与しており、網羅解析の結果、遺伝子抑制たんぱく質EZH2が肝内在性NK細胞のTRAIL発現を有意に増強させた。この知見を基に、本研究の目的は、「遺伝子抑制たんぱく質EZH2 による遺伝子発現の制御(エピジェネティック制御)が肝内在性ナチュラルキラー(NK)細胞の脆弱化に与える影響」を明らかにすることである。
本研究計画では、EZH2が肝内在性NK細胞に与える影響及び基礎解析、肝内在性NK細胞脆弱化モデルを用いたEZH2の機能解析を行う。マウスへのEZH2投与は、肝内在性NK細胞のTRAIL発現に加えて、活性化マーカーであるCD69の表出も上昇する。我々は、肝内在性NK細胞のTRAIL表出にケモカインCXCL9-CXCR3経路が関連すると以前に報告をした。しかし、EZH2投与では、肝臓内のケモカイン濃度に変化は認めなかった。次に、肝切除モデルにEZH2投与を行い肝内在性NK細胞の解析を行った。TRAIL発現の上昇は認めなかったが、その他の活性化マーカーであるCD69、NKG2D、NKp46の発現増強が確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

エピジェネティック制御薬剤であるEZH2が肝内在性NK細胞に与える影響をin vitro, in vivoで解析できている。ほぼ計画通りに進行している。

今後の研究の推進方策

ノックアウトマウスを導入して、EZH2が肝内在性NK細胞に与える影響を詳細に検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

ノックアウトマウス購入手続きに時間がかかったため次年度使用額が生じた。ノックアウトマウス購入や試薬等の購入を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] The role of Liver resident natural killer cells in treatment of hepatocellular carcinoma2017

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Ohira
    • 学会等名
      2017 Bridging Gaps in Oncology
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2018-12-17  

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