研究課題/領域番号 |
17K10680
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
田代 圭太郎 大阪医科大学, 医学部, 講師 (20645527)
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研究分担者 |
谷口 高平 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70779686)
内山 和久 大阪医科大学, 医学部, 教授 (80232867)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Nogo-B / Reticulon 4B / NASH / 非アルコール性脂肪肝炎 |
研究実績の概要 |
脳卒中易発生高血圧自然発症ラットである SHRSP5/Dmcr ラットを使用した 非アルコール性脂肪肝炎(NASH )モデルにおいて、高脂肪高コレステロール食 (HFC)を与えると早期より高度脂肪肝を発症し、8 週より肝線維化を認めることを確認 した。さらに同モデルでの肝臓における早期より経時的に Nogo-B 発現が 明らかに増加していること をウェスタンブロット法や免疫染色を用いて確認した。RT-PCR法で経時的なNogo-B遺伝子の上昇を認め、線維化の指標である Collagen IやTGF-βの上昇を同様に認めた。脂肪酸合成にかかわる転写因子 SREBP-1cは経時的に上昇を認めたが、脂肪酸の分解に関わるPPARαは差は認めな かった。 また、C57BL/6 マウスにメチオニン減量・コリン欠乏高脂肪食(CDAHFD)を与え NASH モデルを作成し、 肝臓でNogo-B 発現上昇と大滴性脂肪沈着および線維化 を確認した。 同時に、大腸癌細胞株のNogo-B遺伝子をノックダウンしたところ、アポトーシスが著明に促進される事を発見し、そのメカニズムを解明した。こちらはサブプ ロジェクトとして論文をまとめ投稿しBBADISに掲載された。 現在、米国Yale大学医学部消化器内科との共同研究で肝マクロファージ選択的Nogo-Bノックアウトマウスを作成し、肝臓での脂肪沈着および線維化におけるNogo-Bタンパクの役割とメカニズムを解析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
肝マクロファージ選択的Nogo-Bノックアウトマウスの製作において、ノックアウト効率が完全ではないためさらなる精度を高めるため尽力している。
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今後の研究の推進方策 |
米国Yale大学医学部消化器内科との共同研究で肝マクロファージ選択的Nogo-Bノックアウトマウスを作成し、肝臓での脂肪沈着および線維化におけるNogo-Bタンパクの役割とメカニズムを解析し、論文にまとめる予定である。
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