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2017 年度 実施状況報告書

心筋炎における新たな細胞治療

研究課題

研究課題/領域番号 17K10720
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 悟朗  東北大学, 大学病院, 助教 (50526449)

研究分担者 齋木 佳克  東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
川本 俊輔  東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (20400244)
秋山 正年  東北大学, 大学病院, 講師 (80526450)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード再生医療 / 心筋炎 / Muse細胞
研究実績の概要

ラット心筋炎モデルを用いて,多能性幹細胞であるMuse細胞の急性期における抗炎症作用や心機能保持作用について,また慢性期におけるMuse細胞の心筋細胞への分化,残存心機能への寄与の程度について検討することを目的とした.
本年度は,ラット心筋炎モデルの心機能および組織評価を行った.まず,ブタミオシンおよび完全フロイトアジュバントをラットに投与して心筋炎モデルを作成した.モデル作成後2,3,4,5,6,8週後に評価を行い心機能と組織変化の経時的推移を観察した.心臓MRIによる心機能評価ではモデル作成後2週目より左室駆出率の有意な低下傾向を示し,5週目以降横ばいとなった.組織学的にはモデル作成後2週目よりわずかな単核球浸潤を認め,3,4週目には顕著な単核球,多核球の浸潤,心筋細胞壊死および軽度の心筋細胞の錯綜配列の乱れを認めた.5週目以降には炎症細胞数は減少傾向となり,線維化を認めた.単位切片あたりの線維化の面積比は4週目より有意に増加した.ヒトにおける重症心筋炎と同様の経過をたどることが確認できた.
また,心筋炎モデルの重症度について検討すべく,ミオシンおよび完全フロイトアジュバントの投与量を増減してモデル作成後3週目と8週目に心機能評価を行った.完全フロイトアジュバントの投与量を増加することで心機能の悪化傾向を認めた.
同時に,東北大学細胞組織学教室の協力のもと,ヒト骨髄由来間葉系幹細胞からMuse細胞の培養・単離を行っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予測していた通り,ラット心筋炎モデルにおいて心機能の悪化および組織学的な炎症性変化を認めた.ヒトにおける重症心筋炎と矛盾しない経過が確認できた.

今後の研究の推進方策

心筋炎モデルの心機能低下および組織学的な炎症性変化が確認できたので,今後は心筋炎モデルラットに対してMuse細胞移植を行う.当初の予定通り,急性期におけるMuse細胞の抗炎症作用や心機能保持作用について,また慢性期におけるMuse細胞の心筋細胞への分化,残存心機能への寄与の程度について検討する.

次年度使用額が生じた理由

次年度への繰越金:約51万、30年度配分額:50万 合計101万

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公開日: 2018-12-17  

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