研究課題/領域番号 |
17K10734
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
沼田 智 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80735689)
|
研究分担者 |
本村 昇 東邦大学, 医学部, 教授 (40332580)
夜久 均 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50295648)
宮田 裕章 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (70409704)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 冠動脈バイパス / 人工心肺 / 傾向スコアマッチング / 長期成績 / 日本心臓血管外科手術データベース |
研究実績の概要 |
本研究は日本国内の多施設から冠動脈バイパス術の長期フォローアップデータを集積し、人工心肺非使用バイパス、人工心肺使用バイパスにつき傾向スコアマッチングを行った上で、長期予後の比較検討を行う事を目的としている。 日本心臓血管外科手術データベースに登録された2008年から2010年の単独冠動脈バイパス症例のうち、年間50例以上手術を施行している施設に限定し、症例を抽出した。各施設に依頼し、インターネット経由での日本心臓血管外科手術データベースへの入力という形で5年までの長期フォローアップ成績(生存、心臓再手術、経皮的冠動脈形成の施行、心不全入院、脳梗塞、脳出血)につきデータを集積した。2018年度には各施設からのデータの収集を行い、予定していた症例の80%程度のデータの集積をすることが出来た。データ収集に関しては一定数の施設から質問などがあり、個々に対応した。 それらのデータを元に人工心肺非使用冠動脈バイパス術と人工心肺使用冠動脈バイパスの5年長期成績を検討するための統計解析を開始した。統計解析は日本心臓血管外科手術データベースにて行っている。年度末までに傾向スコアマッチングを終了し、おおまかな遠隔成績の比較検討を終了することが出来ている。今後はサブ解析を行い、より差異が明確になるような疾患群を抽出して行く必要があると考えている。 2019年度にはデータを各学会に発表、主要誌に投稿を行っていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各施設に依頼したデータ入力は終了した。2018年度中にデータの集積を完了し、統計解析を開始している。2019年度はより詳細なサブ解析等を行い、結果を集積し、主要学会、主要雑誌に投稿していく予定。
|
今後の研究の推進方策 |
2019年度は予定通り研究結果の発表を行っていく。また主要雑誌に投稿を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2018年度に各施設からの冠動脈バイパス術後の遠隔期データを入力依頼し、年度末までにデータ集積を終了し、解析を開始した。解析結果としては遠隔成績(生存率、有害事象発生率)については人工心肺使用冠動脈バイパスと人工心肺「非」使用冠動脈バイパスの間に有意差は発生していなかったが、たとえば糖尿病の有無、年齢、等の要因で長期成績に差異が出る可能性があると判断した。海外学会での2018年度中の発表を予定していたが、データの解析を詳細に施行してから行うべきと判断し、サブ解析を行ってから発表を行ってから2019年度に発表する事とした。
|