研究課題/領域番号 |
17K10747
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
秋山 正年 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (80526450)
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研究分担者 |
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
川本 俊輔 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (20400244)
熊谷 紀一郎 東北大学, 大学病院, 講師 (80396564)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | nanobubble / 脊髄虚血 |
研究実績の概要 |
平成29年度、30年度の実験結果において、ナノバブル発生技術を応用し作製した高濃度酸素化人工髄液を、ウサギ脊髄虚血再灌流モデルの髄腔内へ持続投与することにより、神経学的予後が、投与していない群と比較し有意に神経学的予後の改善がみられていた。また、神経学的症状の改善、前角細胞保持の改善のメカニズムをさらに追及するため、安楽死させたウサギから脊髄組織を摘出し病理学的評価を行った。Hematoxilin eosin染色にて酸素化人工髄液投与群での正常前角細胞が有意に保持させていることがわかった。また、これら組織からRNAを抽出し、Microarray解析を行うと、Inflammatory responseが虚血群と比較して酸素化人工髄液投与群で低下傾向にあることがわかった。これら遺伝子のうち、神経組織において虚血再灌流障害の際に上昇することが証明されているIL-6、Tumor necrosis factor等をqRT-PCRによりvaridationしたところ、酸素化した人工髄液投与群において、有意差を持って発現が抑制されていることが証明された。これらにより、脊髄虚血再灌流障害後においても脊髄治療効果がある可能性が示唆された。
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