研究課題/領域番号 |
17K10759
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
高橋 雅弥 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60634730)
|
研究分担者 |
上野 耕司 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30736070)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 細胞シート |
研究実績の概要 |
本研究は、難治性皮膚潰瘍に対するより有効な積層細胞シート移植療法の開発を目的とする。動物モデルにおいて細胞混合シート移植により一定の成果は得られたが、臨床応用へ向けては細胞シート移植の改良が必要である。そこで本研究では、高い治療効果と細胞シート移植を容易にすることを目的に、細胞シートを積層化する方法を確立し、その積層化された細胞シートの難治性皮膚潰瘍に対する治療効果を動物モデルで検証する。本年度はマウスを細胞を用いて積層細胞シート作製法について基礎的検討を実施した。 細胞シートは24-well pateで作製した。単層細胞混合シートの線維芽細胞数は1.25x105個および末梢血単核球は2x106個である為、積層細胞混合シート作製為に播種する細胞数を検討するため、末梢血単核球は2x106個に固定し、播種する線維芽細胞数の検討を行ったところ、10x105個の線維芽細胞数では、細胞は意図せずに勝手に細胞がシート状に剥離することが観察された。線維芽細胞数を2x105個および5x105個の播種では、細胞をシート状に剥離することが可能であることが観察された。そのため、積層細胞混合シート作製の細胞数は、線維芽細胞数は5x105個および末梢血単核球は2x106個とした。単層細胞混合シートおよび積層細胞混合シートの厚さをHE染色で観察したところ、積層細胞混合シートは単層細胞混合シートよりも厚さを有する細胞シートであることが観察された。plateのウェルから剥離した後の細胞シートの形を比較すると、積層細胞混合シートは単層細胞混合シートより大きい細胞シートであることが観察された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
積層細胞シートを簡単に作製する条件を見出すことが出来たため。
|
今後の研究の推進方策 |
単層細胞混合シートおよび積層細胞混合シートが分泌する成長因子の量をELISAで解析し、動物モデルによる治療効果を比較検討する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
単層細胞混合シートおよび積層細胞混合シートのELISA解析を次年度に実施するため。
|