突然死となる大動脈瘤の発生メカニズムにおいて、大動脈壁を構成する血管平滑筋細胞内でのシグナル伝達物質,TGFβとPKCδが,疾患形成治癒に関与している可能性について検討を試みた. 低侵襲治療であるステントグラフト治療が,血管壁への血圧等による炎症回避や組織再構築促進により動脈瘤のリモデリングや縮小することが示されている.その機序にTGFβとPKCδが関与する可能性を試みた.しかし,2019年よりコロナの世界的なパンデミック拡大により,実質的な活動が後半3-4年間,全てにおいて困難な状態となり,解明には至らなかった.今後も動脈瘤形成・治療過程のメカニズムの解明が予後改善に貢献すると考えている.
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