下肢静脈瘤とは、下肢の静脈壁の一部が薄くなりその血管が膨らんで血液が滞ることで起こる疾患である。血液が逆流して静脈が拡張・蛇行するとの報告があるが、未だにそのメカニズムの詳細については明確にはされていない。高齢化社会を迎えた現在、生涯にわたり快適な生活を送り続けるためには、早期予防と早期発見、適切な治療に積極的に取り組むことが重要である。国内外で実際に下肢静脈瘤の初期進展段階における血管機能の変化に着眼した科学的検討はなされておらず、詳細なメカニズムの解明が求められている。食生活の変化や高齢化社会の進展などにより、下肢静脈瘤患者が年々増加する中で、本研究の社会的意義は大きい。
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