研究課題
1)超音波気管支鏡ガイド下針生検施行時の超音波気管支鏡画像解析に基づく生検支援に関しては周波数特徴量解析を用いた前向き試験を終了し、これとは別にエラストグラフィーと超音波画像所見を組み合わせた診断予測法について診断精度の検討を行い報告した。2)、走査分子計数法(SSMC)を用いた腫瘍細胞検出技術の開発においては、SSMCによるmiR-200の検出が可能であることを確認し、針生検後の針洗浄液のような極微量の臨床検体を用いた診断精度の検討を行った。その結果、SSMCはRT-PCRと同等のmiR-200検出能を示し、約90%の精度で肺癌リンパ節転移を検出することが示された。またmiR-200は転移リンパ節で高発現しており、U6のような内部コントロールを用いなくとも転移リンパ節を検出しえた。さらに検出に関する工程を見直し、これまでSSMC測定まで180分以上要していたが、半分の90分以内にmiR-200の測定が可能となった。3)マスサイトメトリー(CyTOF)を用いたリンパ球解析に研究方法を変更し検討を行った。その結果、腫瘍近傍のドレナージリンパ節において、遠隔リンパ節とは異なるリンパ球分画の特徴を示すことが明らかとなった。免疫細胞医学教室と共同で新たな抗体パネルセットを作成し、10検体以上に対してCyTOFによる細胞解析を行った。現在、解析を進めている。4)遺伝子発現解析・クリニカルシークエンスでは、①腺癌予後不良組織亜型である微小乳頭型腺癌を対象とする次世代シークエンサーを用いたクリニカルシークエンス解析の結果、微小乳頭型腺癌に特徴的に発現しているCXCL14を見出し報告した。今後診断マーカーとしてだけでなく、予後等への関与について解析を進めていく。②予後不良扁平上皮癌である低メチル化型扁平上皮癌が特発性肺線維症合併肺癌で多く認めることを見出し報告した。低メチル化型の扁平上皮癌は独立した予後因子となり、生物学的なメカニズムについての解析を進めている。
肺癌診断における生検データ収集を目的とした千葉県内肺癌診療施設での連携に関するホームページ
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