研究課題
進行期肺癌の治療の主体は化学療法であるが,治療成績は未だ不良であり,進行期肺癌に対する新たな治療法の開発が急務である.近年、癌幹細胞(CSC; cancer stem cell)の概念が導入されたことで、癌の発生、転移、再発の機構に関する理解が進んできて、治療標的に対する考え方も変わった。腫瘍の排除と再発の防止には癌幹細胞の根絶が必須であり、癌幹細胞は癌治療の重要な標的となっている。本研究は,TGF-βとTNF-αによる上皮間葉移行(EMT)化誘導により,癌幹細胞同定・分離の困難な非小細胞肺癌に対する短期間で高効率的に癌幹細胞株の確立し,癌根治を目指す新しい治療の基盤的データを得ることを目指す.
2: おおむね順調に進展している
29年と同様,異なる組織型の肺癌標本から,癌幹細胞株を誘導し,癌細胞株及び元の腫瘍周囲の正常肺組織の比較実験を行い,症例を蓄積した.癌幹細胞と癌細胞株及び元の腫瘍周囲の正常肺組織を用いて,抽出RNAによるMicro array解析統計解析により癌幹細胞に有意な特異因子を同定した.
実験計画通り進む
分析用試薬の購入資金を来年度に使う予定
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)
Journal of Clinical Oncology
巻: 36:15_suppl ページ: e24268-e24268
10.1200/JCO.2018.36.15_suppl.e24268
巻: 36:15_suppl ページ: e24236-e24236
10.1200/JCO.2018.36.15_suppl.e24236