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2018 年度 実施状況報告書

非小細胞肺癌術中迅速リンパ節転移診断のためのCDCA1-OSNA法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K10795
研究機関熊本大学

研究代表者

鈴木 実  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (80312940)

研究分担者 池田 公英  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (20448525)
白石 健治  熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (70363538)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード肺癌
研究実績の概要

(方法)2014年の肺癌切除症例において、肺癌組織および正常部肺でのCDCA1の発現をreal-time PCR法で定量し、そのマーカーとしての有用性と発現と臨床病理学的因子との関連性を検討した。また、2017年の肺癌切除症例で郭清リンパ節におけるCDCA1およびCK19のmRNA発現を解析し、その転移マーカーとしての有用性を検討した。
(結果) 96例の肺癌切除症例において、正常肺でのmRNA発現と比較して癌部での発現は有意に高値であり(p<0.001)、ROC曲線においてdelta-delta CT法でのRelative-expression (RE)の閾値を0.101とするとその感度は75%、特異度は79%となった。臨床病理学的因子ではその発現高値と組織学的グレードおよび脈管浸潤が有意に相関し、術後再発と有意に相関した(RE閾値0.193, p=0.003)。扁平上皮癌、大細胞癌では高値、浸潤性の腺癌でも高値だが、肺胞上皮置換性有意の小型肺腺癌(AIS, MIA) では低値であった。肺小細胞癌でも高値を示した。また、肺門リンパ節での解析で、有意に転移リンパ節で発現高値であり、(p<0.001)CK19と比較し良好なマーカーであることが示された。(感度83%, 特異度77%)。CDCA1 のPCRのみ陽性の症例では、病理標本、PCRともに陰性であった症例よりも予後が不良である傾向があった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

CDCA1は肺癌組織において高率に高発現しており、その高発現は予後因子としても有用であった。また、リンパ節転移の分子マーカーとしての有用性も示され、今後縮小手術適応決定のためのリンパ節転移術中迅速診断へと応用できる可能性が示された。

今後の研究の推進方策

以上の結果を日本肺癌学会総会に発表し、現在論文発表準備中である。また、臨床応用へ向けてOSNA法へ応用できるプライマーの開発を行っている。

次年度使用額が生じた理由

予定していた実験が進行していない部分があり、次年度使用分が生じた

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 肺癌リンパ節転移検出マーカーとしてのCDCA1の有用性の検討2018

    • 著者名/発表者名
      池田公英
    • 学会等名
      日本肺癌学会総会

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公開日: 2019-12-27  

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