研究課題/領域番号 |
17K10822
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
吉岡 秀幸 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (20402076)
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研究分担者 |
橋本 幸治 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (10644792)
木内 博之 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30241623)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | くも膜下出血 / 白質障害 |
研究実績の概要 |
本研究は、くも膜下出血後早期脳損傷における白質障害の機序とその保護機構を解明することが目的であり、特にグルタミン酸、アデノシン三リン酸および酸化ストレスの関与に注目して検討を行っている。 くも膜下出血モデルは、雄性C57Bl/6マウス(10-12週齢)を用い、フローセン麻酔下に頚部右内頚動脈から挿入した5-0ナイロン糸で前大脳動脈を穿刺し、作成した。出血後24時間に4%パラホルムアルデヒドで灌流固定を行い、脳を摘出した。脳底部の出血状況は4段階で判定した。ビブラトームで30マイクロメートルの薄切切片を作成した。白質障害の組織学的評価は、ルクソールファーストブルー染色、および抗SMI-32抗体(軸索損傷)や抗degraded myelin basic protein抗体(ミエリン変性)を用いた免疫染色で行った。くも膜下出血後24時間には、脳梁などの白質に軸索損傷やミエリン変性などを認める。本年度は、同部位でのアデノシン三リン酸受容体の発現やグリア細胞の誘導などを検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
免疫染色の結果が安定せず、くも膜下出血白質障害モデルでのアデノシン三リン酸受容体の発現の解析が遅れている。またこれに伴い、阻害実験も遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
マウスくも膜下出血モデルを用い、白質障害におけるグルタミン酸受容体やアデノシン三リン酸受容体の発現を解析する。また、これらの阻害が白質障害に及ぼす効果を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
モデル作製でのマウスの死亡率が比較的高く、実験の進行が遅延した。また、免疫染色の結果が安定せず、くも膜下出血白質障害モデルでのアデノシン三リン酸受容体の発現の解析が遅れている。これに伴い、阻害実験も遅れたため。
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