研究課題/領域番号 |
17K10822
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
吉岡 秀幸 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (20402076)
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研究分担者 |
橋本 幸治 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (10644792)
木内 博之 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30241623)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | くも膜下出血 / 白質障害 |
研究成果の概要 |
哺乳類の脳の過半を占める大脳白質の障害は、脳梗塞をはじめ多くの疾患で注目されているものの、くも膜下出血では現在までほとんど検討されていない。そこで、本研究では、くも膜下出血後白質障害の意義を、細胞間情報伝達物質(アデノシン三リン酸:ATP)と酸化ストレスに注目してマウスモデルを用いて検討した。その結果、白質障害は重症なくも膜下出血で発症しやすく、これにはATPをはじめとする細胞間情報伝達物質によるアストロサイトの活性化や細胞膜結合型プロオキシダント酵素であるNADPH oxidaseが産生する活性酸素が重要な役割を担うことが推測された。
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自由記述の分野 |
脳血管障害
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
くも膜下出血の治療において再出血予防に劣らず重要な課題は、最初の出血を生き長らえた患者の脳高次機能を、社会復帰が可能なレベルまで回復させることである。このための一つの方法は、早期脳損傷を軽減することであるが、有効な治療法は現在まで開発されていない。今回、哺乳類の脳の過半を占める大脳白質が、重篤なくも膜下出血後早期に障害されることが明らかとなり、その機序の一端が解明された。本結果が、今後のくも膜下出血後早期脳損傷の治療開発の礎となることが期待される。
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