研究課題/領域番号 |
17K10829
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
井川 房夫 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 准教授 (40294574)
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研究分担者 |
伏見 清秀 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50270913)
栗栖 薫 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 教授 (70201473)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高齢者髄膜腫 / 高齢者手術適応 / 高齢者頭蓋底髄膜腫 / 高齢者破裂脳動脈瘤 / 高齢者治療適応 |
研究実績の概要 |
平成 2 9 年度の研究実施計画に沿って、検討分野を①くも膜下出血、②未破裂脳動脈瘤、③良性脳腫瘍髄膜腫に分けて報告する。それぞれ①、②、③の分野でA. 包括データ解析(I,II) および B.特定データ解析 (III)を計画した。 A.包括データ解析方法として、I. DPCを用いた高齢者手術の合併症分析を東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻 臨床疫学・経済学分野(教授)康永秀生先生のもとで行い ①、②、③それぞれについて、後述の学会発表を行った。 ①くも膜下出血について論文を作成Lancet neurologyに投稿Reviewされたが、受理されず、別のジャーナルに投稿中である。RCTとは異なるリアルワールドデータとしてのビッグデータ解析、メジャーのジャーナルに投稿できる機会が得られ、重要な経験ができたが、受理されないと事実として認められない。一方、IIの脳卒中データバンクデータは2編論文作成し、別紙の如くNeurosurgial Reviewへ受理された。(1編はDOIのみ) III.特定データ解析も行い学会発表し、現在論文作成中である。 ②未破裂脳動脈瘤でも、脳ドック学会等で学会発表し、UCAS Japan論文は現在投稿中である。DPC関連データも解析は終了し、論文作成中である。III。特定データについてはデータ解析中である。 ③髄膜腫では、I.DPCデータ解析、学会発表したが、論文作成データ解析には至っていない。II.脳腫瘍全国統計についても解析には至っておらず、平成30年以降の課題である。一方、III.特定データとして広島大学同門の高齢者髄膜腫データを解析し、学会発表し、論文掲載2編、投稿中1編である。 以上、科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)により非常に有用な研究機会と英文校正費用を頂き、有意義で感謝に堪えない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成 2 9 年度の研究実施計画とした、データ解析は順調に進み、①くも膜下出血について、学会発表(別紙参照)論文2編受理、論文2編投稿中である。 ②未破裂脳動脈瘤については、学会発表(別紙参照)論文1編投稿中である。 ③髄膜腫では学会発表(別紙参照)論文2編受理、論文2編投稿中である。その他、また、全体のガイドライン前段階として「老年脳神経外科診療マニュアル」(メジカルビュー社)を編集者として発刊した。(平成30年2月)DPCデータ解析は東京大学にデータがあり、1-2か月毎に訪問してのデータ解析となり、共同研究者も多忙であるためどうしても時間がかかる。脳腫瘍全国統計など、データ解析ができていない研究もあり、平成30年以降に予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後はビッグデータであるDPC研究に力を入れ、高齢者のエビデンスを構築していきたい。最も症例数が多い国内データベースであり、論文インパクトも高いと思われる。ただし、着眼点やデータ解析方法、論文作成方法は洗練される必要があり、より精進が必要である。 また、平成29年にできなかった、未破裂脳動脈瘤特定データ解析、全国脳腫瘍統計データ解析も少しづつ推進する必要がある。これらには、研究協力者が必要であり、後輩の育成とともに研究協力者を追加していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
未破裂脳動脈瘤論文の英文校正費用について、予定より遅れ、年度をまたいだため次年度使用額が生じた。 この次年度使用額については平成30年度に行う研究会議、英文校正費用などに使用する予定である。
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