研究課題/領域番号 |
17K10834
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
岡内 正信 香川大学, 医学部, 助教 (50615036)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 脳出血 / 脳浮腫 / 脳萎縮 / デフェロキサミン |
研究実績の概要 |
SDラットの右基底核に100μlの自己動脈血を定位的に注入することで脳出血モデルを作成した。シャムモデルは脳の同部位に針のみを穿針することで作成した。デフェロキサミン(DFX)をモデル作成2時間後、6時間後、それ以降は12時間毎に7日間投与した。DFXは大腿部の筋肉内注射にて投与した。DFX濃度は10mg/kg、50mh/kg、100mg/kgの3群とした。無治療モデルとして、同量の生理食塩水を同様の投与方法で投与した。シャムモデルは、DFX100mg/kg注入と生食注入の2群のみとした。1群にラットは3~9匹使用した。昨年度はラット脳出血モデルの対するDFX治療が3日後における脳浮腫の軽減に有効であることを示した。今年度はラットを56日間飼育し、その間に神経学的テスト行って神経学的症状を評価し、56日後に脳を取り出して脳スライスをHE染色し、尾状核サイズを測定することで脳萎縮の程度を評価した。行動学的テストにおいては、DFX治療群で有意に神経症状の改善を認めた。HE染色による尾状核サイズは、DFX 50mg/kg、100mg/kg治療群において有意な尾状核サイズ縮小の抑制を認めた。以上より、DFXはラット脳出血モデルにおいて神経症状を改善させるとともに脳萎縮を抑制し、DFXの有効濃度は50mg/kg以上であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、ラットを長期間飼育して慢性期の評価も行うことができた。 今までの結果を、第44回日本脳卒中学会学術集会(2019.3.21~23 横浜)で発表した。 おおむね計画通りに順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、ラット脳出血モデルに対するDFX治療において、DFX治療開始時期や治療期間についても評価を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に行う予定であった高速クロマトグラフィーを用いた研究を次年度以降に変更したため残高が生じた。次年度以降の実験を遂行するために当てる予定である。
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