生理活性を持つ脂質であるリゾリン脂質は、免疫や血管系において重要な働きをしている。本研究では、血液脳関門(BBB)におけるリゾリン脂質である、スフィンゴシン1-リン酸(S1P)やリゾホスファチジン酸(LPA)の役割を検討した。In vitro BBB modelやIn vivo モデルを用いた検討により、S1PやLPAはBBB機能を調節する作用を持つことが判明した。更に、脳血管障害時においてS1Pはその産生量が亢進しており、S1Pの作用を阻害する薬物(SKI-IIやProbucol)により障害が改善することを発見した。
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