• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

間葉系幹細胞による脳梗塞に対する細胞治療

研究課題

研究課題/領域番号 17K10847
研究機関獨協医科大学

研究代表者

鈴木 謙介  獨協医科大学, 医学部, 教授 (20400674)

研究分担者 兵頭 明夫  獨協医科大学, 医学部, 教授 (40167606)
田中 喜展  獨協医科大学, 医学部, 講師 (90316571)
永石 雅也  獨協医科大学, 医学部, 准教授 (40364632)
中江 竜太  獨協医科大学, 医学部, 助教 (20786975) [辞退]
鈴木 亮太郎  獨協医科大学, 医学部, 助教 (10552309)
河村 洋介  獨協医科大学, 医学部, 助教 (00740333)
平田 浩二  獨協医科大学, 医学部, 助教 (80785931) [辞退]
丸島 愛樹  筑波大学, 医学医療系, 講師 (40722525)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード脳梗塞 / 再生医療 / 幹細胞
研究実績の概要

以下に29年度の実験で結果を確認できた項目を挙げる。
1)マウス一過性能虚血モデルの作製
マウス一過性脳虚血モデルの作成はイソフルレンの吸入下に行う。右鼡径部に切開をおき、大腿動脈、静脈にそれぞれPE10カテーテルを挿入し、術中の動脈血モニタリングライン、および薬剤投与ルートとした。マウス頭蓋骨に骨窓を作成し、レーザードップラー血流計で脳血流を測定した。次に、前頚部正中切開をおき、右総頚動脈と外頚動脈を結紮し、先端をシリコンコーティングしたナイロン糸を総頚動脈から頭蓋内内頚動脈へと誘導し、中大脳動脈を閉塞させた。1時間の虚血の後、ナイロン糸を頚部まで引き抜くことで再還流させた。最終的に20匹の実験で、脳梗塞発現率は15匹75%と想定内であった。
2)ヒト脂肪由来間葉系幹細胞(AT-MSC)の単離培養
術前に患者の同意を得て手術時に摘出された正常脂肪組織からAT-MSCを単離培養した(筑波大学附属病院倫理審査委員会承認済み)。脂肪組織をコラゲナーゼ溶液内で可能な限り細かく裁断する。Fliterを通して遠心し、液面の脂肪と上澄を除去し、ペレットを懸濁後、再度遠心し、上清を除去した。その後培養液(IMDM, FBS, bFGFm L-Gln)へペレットを播種して培養した。単離された細胞を脂肪、骨、軟骨へ分化させ、多能性を確認した。アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性の違いにより、分化能が異なることが証明された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マウス一過性脳虚血モデルの作成に時間を要した。しかしながら研究スタッフの慣れと技術の向上により、最終的には想定内の成績を確認できた。
ヒト脂肪由来間葉系幹細胞(AT-MSC)の単離培養は問題なく行われたが、申請にはないアルデヒドデヒドロゲナーゼ活性のによる分化能の違いを確認する項目を追加したために、想定よりも時間を要した。しかしながら新たな知見を得られたため、有意義な遅延と認識している。

今後の研究の推進方策

今年度は作成した動物モデルにヒト脂肪由来間葉系幹細胞(AT-MSC)を投与する作業に入る。経動脈及び経静脈的に細胞を投与し、移植1、7、14日後における脳虚血巣における細胞数を評価し、最適な投与細胞数と投与方法を決定する。AT-MSCの生着、脳保護、血管新生と神経再生に関与するサイトカイン発現を評価し、脳梗塞体積の推移を確認する。具体的にはⅰ)細胞投与後の血流評価および神経症状、ⅱ)Cresylviolet染色による脳梗塞領域の判定、ⅲ)移植細胞の分化とNeurovascular networkの再構築 を検証する。可能であれば幹細胞のアルデヒドデヒドロゲナーゼ活性による分化能の違いを検証したい。

次年度使用額が生じた理由

マウス一過性能虚血モデルの作製に手間取り、実際にヒト脂肪由来間葉系幹細胞(AT-MSC)を投与する実験が実施できなかったため、動物実験自体を次年度に施行する計画とした。AT-MSC自体は問題なく抽出できている。

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi