研究実績の概要 |
DMBT1及びMET-shRNA導入されたIDH野生型grade IIIグリオーマ細胞株をマウスの脳内に移植し、その脳腫瘍マウスモデルを用いて脳腫瘍の発生率、増殖の程度及びGFAP, Nestin, S100, NeuN, EGFRvIIIなどの発現を組織学的に検討し、DMBT1及びMETの腫瘍発生、増殖に関わるメカニズムを解明する予定で実験計画を進めてきた。 しかしながら、マウス脳になかなか生着しなかったため、DMBT1及びMET-shRNA導入細胞株を新たに作成した。grade IIIグリオーマ細胞株(CHLA-03-AA (ATCC174; CRL-3035_8482))を別のIDH野生型細胞株に変更して実験を行ってきた。また他細胞株としては、IFO50435 KINGS-1やIFO50369 no.11も使用した。マウスに生着する細胞株が作成できた後、DMBT1及びMETによる腫瘍発生、増殖に関わるメカニズムを解明することを目的に、脳腫瘍の発生率、増殖の程度及びGFAP, nestin, S100, NeuN, EGFRvIIIなどの発現を組織学的に検討した。それによって、DMBT1遺伝子導入及びMET遺伝子ノックダウンすることによって、幹細胞様の性質がどのように変化、もしくは保たれているかを評価することができた。さらに、DMBT1及びMETこれらの遺伝子の機能を解析するために、これらの細胞を二次移植し、腫瘍の形成能とマウスの生存について解析を行った。結果、DMBT1及びMETをノックダウンすると腫瘍形成能は低下することが分かった。さらに、腫瘍形成期にMRIを施行後、脳組織(脳腫瘍検体)を回収し、分子レベルでも評価を行い、データを解析した。
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