グリオーマにおける悪性転化に関わるマーカーの探索のため、Grade IIおよびGrade III神経膠腫(低悪性度神経膠腫)に対する網羅的遺伝子異常解析を行った。計757例に対して次世代シークエンサーを用いた包括的な遺伝子解析を行い、その論文報告を行った。当初の予定であったDMBT1およびMET-shRNAをそれぞれ発現するベクターを細胞株に遺伝子導入し、それらをマウスに導入する予定であったが、マウスに生着させることに難渋したため、その研究を遂行することができなかった。しかしながら、低悪性度神経膠腫の遺伝子解析の結果、悪性転化する可能性の高いサブグループを明らかにできたのは意義があると考える。
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