脳神経外科の手術においてさらなる安全性と確実性を追求するために,脳機能および脳解剖の新規イメージング法や神経生理学的手法を用いたモニタリング法にこだわった新しい手術支援法の確立に常に取り組んできた.その中でも,術中の「神経活動領域の可視化」は,脳神経外科医にとって究極の手術支援方法となりうるが,未だかつて実現した報告はない.本研究は,実験レベルで特別な薬剤を使用せずに神経組織の活動時に自然発現するフラビン蛋白を特殊波長で蛍光観察するフラビン蛍光法をヒト大脳に応用し,新たな手術支援法として確立できないかチャレンジしたものである.
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