| 研究課題/領域番号 |
17K10936
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| 研究機関 | 奈良県立医科大学 |
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研究代表者 |
古川 彰 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (40607537)
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| 研究分担者 |
赤羽 学 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (40326327)
田中 康仁 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30316070)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | アパタイト / PEEK / レーザー溶着 / ストロンチウム / 亜鉛 / 骨癒合 / コーティング |
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| 研究実績の概要 |
ケイ酸ストロンチウムアパタイト（SrSiP）およびその亜鉛置換体（SrZnSiP）を各々PEEKディスク表面にコーティングし、レーザー溶着した。ラット大腿骨骨髄から採取した間葉系幹細胞をディスク上に播種し、骨形成培地で２次培養を行った。培養14日目の培地上清中オステオカルシン(OC)濃度とカルシウム(Ca)濃度を測定し、さらに、ディスク上の細胞からOC、アルカリフォスファターゼ（ALP）のmRNAを抽出してPCR法を用いて測定した。また、培養後ディスクにALP染色とアリザリンレッド染色を行った。非コーティングコントロール群と比べ、コーティング群ではALP染色、アリザリンレッド染色ともに濃染された。OC濃度はコーティング群で有意に高く、Ca濃度は有意に低下した(p＜0.05)。OC、ALPのmRNAはSrZnSiP群で有意に高値であった(p＜0.05)。アパタイトのレーザー溶着によって、PEEK表面における骨形成能が促進され、SrやZn等によって骨芽細胞が活性化され、骨分化が促進されている可能性が考えられた。ラビット10頭の脛骨にcontrolとSrZnSiPコートPEEKディスクを各々移植し4週、8週および12週目に摘出して母床骨との癒合性について評価中である。
コーティング層表面に気泡状の凹凸が発生し層に亀裂が生じていたが、気泡の発生はPEEKを150℃で3時間予備加熱することで解消し、亀裂についても基板温度を200℃程度まで加熱しながらレーザー溶着することで体積収縮を緩和し亀裂を抑制した。レーザー照射時の表面温度分布についてサーモグラフィー等により、試料表面全体で均一に加熱されていることを確認した。SEM/EDSによる凍結割断面の観察からアパタイト層下部にPEEKの溶融によるアパタイト・PEEK混合中間層の存在が確認された。以上からPEEK表面に骨形成促進能を付与した。
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