研究実績の概要 |
本研究は2008年から脊椎退行性疾患と腰痛および頸部痛の関連、そして椎間板変性や終板変化などのMRI変化との関連を調べるために一般住民を用いた大規模なコホートとして開始した。 2019年度は太地町において検診事業を行い、約1000名以上の健康関連に関するアンケート、運動機能や生活情報、そして脳および全脊柱MRIとレントゲンデータの収集に努めた。 当該年度は現在まで収集したデータの解析を行い、国内および国際学会において報告を行った(日本整形外科学会や日本脊椎脊髄病学会)。その中でもHIZと腰痛との関係について香港大学との共同研究にて新たに解析を行い、多発する椎間板内のHIZ変化は有意な関連があることを認めた。その結果は国際論文であるThe Spine Journalにて発表している(M Teraguchi, et al. Lumbar high-intensity zones on MRI: imaging biomarkers for severe, prolonged low back pain and sciatica in a population-based cohort, The SPine Journal 2020 in Press)。その他にもModic変化と腰痛との関係について現在解析中であり、引き続き2020年度は学会での発表および国際論文への掲載に向けて研究を進める。
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