研究課題/領域番号 |
17K10943
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
平泉 裕 昭和大学, 医学部, 客員教授 (10255870)
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研究分担者 |
大滝 博和 昭和大学, 医学部, 准教授 (20349062)
渡邊 潤 昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 兼任講師 (50649069) [辞退]
吉川 輝 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (90737355)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 脊髄損傷 / リハビリテーション / 動作解析 / モーションキャプチャー |
研究実績の概要 |
脊髄損傷に対するヒト骨髄間葉系幹・前駆細胞(hMSCs)の有用性が基礎や臨床試験により明らかになってきた。hMSCs は移植後、損傷部位へ遊走(ホーミング)すると示唆されているが、その分子細胞間機構は不明である。さらに、脊髄損傷後の治療法であるリハビリテーションとの相互作用も十分に理解されていない。そのため、当該研究は次の3点の疑問の解決を目的に行うために計画された。1)hMSCsはどのように損傷部位へホーミングするのか?2)hMSCs のホーミングは脊髄損傷の抑制に必須か?3)hMSCs の脊髄損傷抑制と運動療法の併用は機能回復に有用か?これらの解決のため、これまでマウス脊髄損傷動物の作成を行い、脊髄損傷後におけるマクロファージ・マイクログリア等の食細胞の遊走にかかわりが深いとされるケモカインとそのレセプターの脊髄における遺伝子発現の変動を明らかにしてきた。脊髄損傷後に増加したケモカインの中の急性期に増加するCCL2と慢性期に増加するCCL5が脊髄損傷後の修復・再生へ関与していることを示した。当該年度はマウスの運動療法によるリハビリテーションに関して、その検討方法や解析方法の確立を試みた. マウスのリハビリテーションはトレッドミル走行運動により行った.脊髄損傷に先立ち頭部外傷のマウスを用いて長期にわたり運動療法負荷を行った。運動量の強さは呼気中の酸素/二酸化炭素量で計測し、軽度の有酸素運動とした。そして運動開始1か月後、運動療法の有無による動作の違いをモーションキャプチャーを利用した3次元動作解析により明らかにした。結果として、運動療法負荷を行ったマウスは運動をしていないマウスに比べ関節の動作性や歩行の滑らかさが改善し障害を誘導していない偽手術群に近い動作を示す運動も観察された。これらの動作解析を脊髄損傷マウスに行いその際のサイトカインの挙動を調べる。
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