研究課題/領域番号 |
17K10945
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
檜山 明彦 東海大学, 医学部, 講師 (00514382)
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研究分担者 |
酒井 大輔 東海大学, 医学部, 准教授 (10408007)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 腰痛 / 椎間板変性 / 分子学的研究 / 創薬 / Wntシグナル / ケモカイン / 炎症性サイトカイン / NGF |
研究成果の概要 |
神経栄養因子(Nerve growth factor: NGF)は、疼痛関連の神経伝達物質の発現誘導などにより痛みを惹起すると報告される。本研究目的は、ラットの椎間板細胞におけるWntシグナルによるNGFの発現解析を行い新規創薬につなげる橋渡し研究を行うことである。解析から、Wntシグナルは直接的にNGFの発現に関与せず、疼痛伝達ではWntシグナル以外の因子が間接的に関わっている可能性が示唆された。また腰椎変性疾患患者の椎間板に炎症性サイトカインにより発現が誘導されるCCL20/CCR6の発現が確認されたことからCCL20/CCR6が腰椎間板変性に関与している可能性があると考えている。
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自由記述の分野 |
脊椎・脊髄病疾患
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腰痛は直接生命を脅かすものではないが、ADLを下げるばかりでなく患者のQOL低下を招き、人的にも社会的にもその経済的損失は計り知れない。椎間板変性症の病態解明が明らかにされれば、腰痛治療の新規分子標的治療薬として世界に先駆けて報告でき、腰痛患者の社会的コストの減少につながる可能性がある。 今回、椎間板変性に関与するWntシグナルにおける疼痛関連因子NGFの発現を解析したが、Wntシグナルは直接的にNGFの発現に関与せず、疼痛伝達ではWntシグナル以外の因子であるケモカインや炎症性サイトカインが間接的に関わっている可能性が示唆され、新たな疼痛治療薬のターゲット因子として考慮された。
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