研究課題/領域番号 |
17K10948
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
徳橋 泰明 日本大学, 医学部, 教授 (80188739)
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研究分担者 |
大島 正史 日本大学, 医学部, 専修指導医 (20526090)
上井 浩 日本大学, 医学部, 助教 (50451373)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 骨癒合 / 固定隣接椎間障害 / 腰椎不安定性 / 椎弓根スクリュー / メタローシス |
研究実績の概要 |
日本大学動物実験許可取得後に動物実験開始 平成29年9月22日に全身麻酔、気管内挿管後ミニブタ2頭に椎弓後方を露出。新しい可動頭型椎弓根スクリューと固定頭型椎弓根スクリューの組み合わせを透視下に設置した。2頭で組み合わせ方は変更。1頭は頭側可動頭スクリュー、中間固定頭スクリュー、尾側固定頭スクリューの組み合わせともう一頭は頭側固定頭スクリュー、中間固定頭スクリュー、尾側可動頭スクリューの組み合わせで設置。設置実験終了後型のごとく創閉鎖。無事に抜管でき、動物舎に戻した。 以後動物舎にて飼育。3カ月後の12月16日に規則に従った方法でミニブタ2頭を死亡させ、椎弓根スクリュー挿入したユニットを各摘出した。いずれもスクリュー固定部位を含むように摘出した。2頭のスクリュー周囲に肉眼的には明らかなメタローシスないことを確認した。特に問題となる有害事象は発生していない。ロッドスクリュー接合部の可動部も温存されていた。以後次年度研究費支給まで冷凍庫、ホルマリン保存とした。次年度は検体のCT撮影と切片を作製し、組織学的検討を行う予定である。
バイオメカ強度実験は11月までに終了し、100万回の耐久試験も終了してインプラントの破断は生じなかった。インプラントにゆがみもなく、変形もなかった。肉眼的にはメタル粉やデブリスは見られなかった。プラスチックの粉もなかった。プラスチックのひずみの解析も行ったが、特に著しいゆがみはなく、応力分布もほぼ均一であった。以後詳細なデータ分析中である。摩耗による重量減少を考慮し、耐久試験前と耐久試験後のインプラントの重量測定も行い、摩耗の程度の定量を行った。その結果、重量的には試験前より0.0038ng/ml減少し、摩耗の量と考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年9月22日に全身麻酔、気管内挿管後ミニブタ2頭に椎弓後方を露出。新しい可動頭型椎弓根スクリューと固定頭型椎弓根スクリューの組み合わせを透視下に設置した。2頭で組み合わせ方は変更。1頭は頭側可動頭スクリュー、中間固定頭スクリュー、尾側固定頭スクリューの組み合わせともう一頭は頭側固定頭スクリュー、中間固定頭スクリュー、尾側可動頭スクリューの組み合わせで設置。設置実験終了後型のごとく創閉鎖。無事に抜管でき、動物舎に戻した。非常に順調であった。 以後動物舎にて飼育。一時感染症状出現し、抗生剤投与にて対応。なんとか乗り切って生存させた。以後順調に生育した。3カ月後の12月16日に規則に従った方法でミニブタ2頭を死亡させ、椎弓根スクリュー挿入したユニットを各摘出した。いずれもスクリュー固定部位を含むように摘出した。2頭のスクリュー周囲に肉眼的には明らかなメタローシスないことを確認した。特に問題となる有害事象は発生していない。ロッドスクリュー接合部の可動部も温存されていた。以後次年度研究費支給まで冷凍庫、ホルマリン保存とした。次年度は検体のCT撮影と切片を作製し、組織学的検討を行う予定である。
バイオメカ強度実験は11月までに終了し、100万回の耐久試験も終了してインプラントの破断は生じなかった。インプラントにゆがみもなく、変形もなかった。肉眼的にはメタル粉やデブリスは見られなかった。プラスチックの粉もなかった。プラスチックのひずみの解析も行ったが、特に著しいゆがみはなく、応力分布もほぼ均一であった。以後詳細なデータ分析中である。摩耗による重量減少を考慮し、耐久試験前と耐久試験後のインプラントの重量測定も行い、摩耗の程度の定量を行った。その結果、重量的には試験前より0.0038ng/ml減少し、摩耗の量と考えられた。ほぼ順調に施行できた。
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今後の研究の推進方策 |
1)組織学的評価によるメタローシスの有無と安全性の確認:スクリュー周囲のメタローシス評価を中心に行う。豚に挿入したスクリューを含むユニットをホルマリン固定してある。これをホルマリンを可及的除去してから、組織検討用切片を作製する。スクリューを含む切片を作製し、スクリューと接する部分の組織学的検討を十分行う予定である。メタローシスは肉眼的にはなかったが、組織学的には完全にないか判定する。この切片作製は、スクリューと2次元の方向から切片を作製し、検討する予定である。メタローシスの他に炎症所見の有無と程度についても評価する。炎症の程度は安全性の点で重要である。 2)CTによる骨癒合確認ならびに椎間関節癒合確認評価:前述の組織学的切片作製前にCTによる骨癒合確認ならびに椎間関節癒合確認評価を行う。骨性癒合が完成していれば、可動性は消失。骨癒合していなければ可動性は維持されたと判定できる。CTはマルチスライスで評価を行い、椎体横断像、矢状断像、全額断像いずれも行い、固定椎間ずべて、左右とも別個に評価する。 3)生体力学的データの解析とまとめの予定:生体力学データのさらなる解析と終了後のプラスチックの光学的応力分析を行い、負荷の均等性について評価する。とくにゆがみについて評価する予定である。こちらの方はデータをまとめて、論文作成に移行する予定である。
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