マウスの腰椎椎間関節を切除した椎間板変性モデルに、椎間板発生や変性過程で発現するHedgehogシグナルを伝達する膜蛋白のSmoothened(Smo)の阻害薬であるSonidegib (NVP-LDE225)を週3回腹腔内注射し椎間板変性の抑制が起こるか確認した。生理食塩水投与群(対照群)と比べ、阻害薬投与群では変性による椎間板高の低下が有意に抑制された。組織学的に、対照群の変性椎間板の終板軟骨層には肥大軟骨細胞が現れ、一部は骨化し層の破綻が見られ、その領域にVEGFやCD31の発現がみられた。一方、阻害薬投与群では軟骨細胞の肥大化、VEGFやCD31の発現は有意に抑制されていた。
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