研究課題/領域番号 |
17K10986
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
渡邉 航太 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (60317170)
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研究分担者 |
武田 和樹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問研究員 (50594735)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 先天性側弯症 / 脊椎肋骨異形成症 / 全エクソン解析 |
研究成果の概要 |
先天性側弯症(以下、CS)は脊椎の椎体の形成異常に起因する脊柱側弯症である。一方、脊椎肋骨異形成症(以下、SCDO)は極めて稀な骨系統疾患で、肋骨や脊柱にCSよりもはるかに重篤な形成異常を引き起こす。共同研究グループは、CS 196例、SCDO 4例の日本人患者においてTBX6遺伝子の異常を調べた結果、TBX6を含む16番染色体の16p11.2の欠失例を5例、スプライスサイト変異を1例、ミスセンス変異を5例に同定した。さらに78例のCSに対して全エクソン解析を行い、78例中1例にLFNG遺伝子にミスセンス変異を発見し、CSの新規原因遺伝子であることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
整形外科 (脊椎外科)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原因遺伝子とその遺伝様式が解明されれば、妊娠前の発症予測、出生後の進行予測が可能になる可能性がある。進行が予測される場合には、軽度の側弯症の段階で進行予防の低侵襲手術が可能になる。妊娠前の予測が可能になると、発症の可能性がない場合は、精神衛生上の問題も解決される。またCS発症進行予測モデル (キット) の製品化の可能性がある。本モデルは日本人だけでなく、中国人、アジア人、欧米人に対して適応できる可能性が高いため、製品はそれらの国々で使用される可能性がある。さらに、発症遺伝子の解明、進行遺伝子の同定により発症のメカニズムが解明されれば、創薬の開発等も現実になる可能性がある。
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