人工股関節置換術は股関節が高度に破壊された症例に対して行われる手術である。一般的に人工股関節の術後耐用年数は10年~20年とされるが、人工関節の「緩み」は、長期使用により関節面から発生する摩耗粉がマクロファージなどの免疫細胞を活性化し、最終的に局所的な骨溶解が引き起こされることで起こる。現在の所、「緩み」に対する治療方法は再手術しかないのが現状である。 そこで本研究では、摩耗粉と反応するマクロファージと、それに関連する因子を調べ、そのメカニズムを解析した。本研究成果から、再手術に頼らない、人工股関節の「緩み」に対する治療方法を将来的に確立することが出来ると考えている。
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