研究課題/領域番号 |
17K11032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
中島 新 東邦大学, 医学部, 准教授 (60583995)
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研究分担者 |
中川 晃一 東邦大学, 医学部, 教授 (30400823)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / 酸化ストレス / 寛解予測 / バイオマーカー / 関節破壊 |
研究成果の概要 |
血中酸化代謝産物の総称reactive oxygen metabolites (ROM)が、IL-6受容体抗体であるトシリズマブ(TCZ)投与中の関節リウマチ(RA)患者の寛解予測になるかを検討した。TCZ投与後12週で、DAS寛解群は非寛解群に比べてROMが有意に低値であった(p<0.01)。12週のROM値と52週DAS寛解のROC曲線は、AUC: 0.735 (感度70.0%、特異度72.2%)、カットオフ値は305.5 U.Carrであった。多変量解析の結果、12週のROMは52週のDAS寛解の独立した因子であった(オッズ比: 6.067、95%信頼区画: 1.305-28.203)。
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自由記述の分野 |
リウマチ学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IL-6受容体抗体のトシリズマブ(TCZ)は関節リウマチ(RA)患者に広く使用されているバイオ製剤である。しかしながら、TCZはCRPなどの急性反応物質の産生を強力に抑制する。このため実臨床ではCRPと臨床症状との乖離が見られることがあり、寛解予測のためのバイオマーカーの開発が望まれている。 本研究の結果、TCZ治療開始後12週における血中酸化ストレスマーカーであるROMが52週のDAS寛解を予測することが明らかとなった。治療効果判定にしばしば用いられるCRP, MMP-3はDAS寛解とは関連がなかったことから、ROMはTCZ治療早期寛解予測のバイオマーカーとして有用と考えられる。
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