研究準備:以下を実施した。ウサギに酸素・亜酸化窒素・イソフルランを吸入させ、自発呼吸下に気管挿管する。その後、末梢静脈にカテーテルを挿入。ここよ り維持輸液を行い各種薬剤を投与。強制的に体温をコントロールする為のカテーテルを直腸内に挿入。保温しながら、リドカインにて局所麻酔後、皮膚を切開し て大腿動脈を露出し確保。大腿動脈にカテーテルを挿入し、血圧・心拍数を測定。適宜、血液ガスデータを測定。ウサギをシバリング観察用の箱にゆるく固定。 食道・皮膚・直腸に温度センサを留置し、体温測定を行う。Bispecxtral Index(BIS)センサを装着し、BISをモニタする。 研究:以下の手順で実施した。 (1)亜酸化窒素の投与を中止し、酸素・(窒素)・イソフルラン0.2MAC(minimum alveolar anesthetic concentration)にて麻酔を30分維持。(2)投与前デー タ(血圧・心拍数・呼吸数・体温・BIS値・血液ガスデータ)を取得。(3)各種薬剤の投与の調節実施。(4)冷却前データ(血圧・心拍数・呼吸数・体温・BIS 値・血液ガスデータ)を取得。(5)直腸内に留置したカテーテルに冷水を流して体温を強制的に低下。(6)直視下でシバリングの発生を観察。(7)発生時の データ(血圧・心拍数・呼吸数・体温・BIS値・血液ガスデータ)取得。(8)34°Cまで体温を低下させてもシバリングが発生しなかった場合には、34°Cにおいて 各種データを取り、実験を終了。 令和1年度(各群のウサギは12羽ずつ)の実施群 1.生食を持続投与する(コントロール群)。2.Mg(マグネシウム)ををヒトでの臨床使用濃度に匹敵すると考えられる濃度で持続投与する、の2群間で、シバリング閾値温度の比較検討を行った Mg群でシバリング閾値温度の低下傾向はあったが、有意差は認められなかった。
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