| 研究課題/領域番号 |
17K11054
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| 研究機関 | 大分大学 |
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研究代表者 |
内野 哲哉 大分大学, 医学部, 助教 (70423697)
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| 研究分担者 |
三浦 真弘 大分大学, 医学部, 講師 (50199957)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 閉鎖神経 / 閉鎖神経ブロック |
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| 研究実績の概要 |
今年度Theil法によって固定された解剖体は当初の予定より個体数が少なかったため、研究計画を一部変更し、主にボランティア30名の生体MRI撮影データを解析に用いた。そのデータをHITACHI ULTRASOUND SCANNERに取り込み、Real-time Virtual Sonography(RVS)機能を活用し超音波検索を行った後、その同期データをPC（iMAC）に取り込み、医用画像解析用ソフトOsirixの様々な多断面再構成機能を用いてパターン解析とブロックシミュレーションを行い、薬液の閉鎖管内注入による閉鎖神経前・後枝並びに閉鎖神経本幹ブロックを目的とした超音波ガイド下外閉鎖筋-筋束間注入法を考案した。
本ブロック法の信頼性を確認することを目的として、解剖体における新ブロック法標的領域にオムニパーク240とインジゴカルミンの混合液を注入し、まずX線透視下で閉鎖管が造影されることを確認した。その後、注入解剖体を剖出し、筋間中隔での色素進展域、閉鎖管内への進展状況、閉鎖神経前・後枝、並びに閉鎖神経本幹の色素到達度を確認するとともに、各種組織における組織学的電顕的検索を精査した。さらに、閉鎖管周囲の薬液の伸展様式について検討するため、別の解剖体にはICG（インドシアニングリーン）を注入し、閉鎖管浸潤動態をPhotpdynamic Eye (PDE)システムを用いて蛍光イメージング解析した。更には筋間中隔を形成する膜を摘出した後、in vitroで同様のシステムを用いた透過試験を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究においては当初Theil法によって固定された解剖体を対象としたMRI撮影（Ai）データを元に超音波画像解析に用いる予定であったが、現状では研究使用可能な個体数が少ないため、研究方法を一部変更した。その結果、ボランティアを対象としたMRI撮影画像データを超音波装置に取り込み、同期解析を行うことで対応した。
当初の目標であった閉鎖神経走行パターンに対応した超音波ガイド下閉鎖神経ブロック法の開発までは到達しており、おおむね順調に進展していると考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
早期にTheil法によって固定された解剖体を対象としたMRI撮影、超音波画像解析、閉鎖神経走行パターン解析、ブロックシミュレーションを行うことで、本ブロック法の信頼性を再検討したい。
また、個体間で顕著に変化する閉鎖神経走行に十分対応可能と考える超音波ガイド下外閉鎖筋-筋束間注入法について、実際に臨床応用を試みる予定である。
新法のブロック効果判定については、ブロック施行前後の内転筋力や鎮痛度を測定する。また、局所麻酔薬に造影剤（オムニパーク240）を混ぜた混合液を注入し、X線撮影による薬剤伸展度の判定を行う。その結果を同判定法で臨床研究中である他のブロック法や従来の超音波ガイド下ブロック法での効果と比較・検討することを計画している。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
予定したTheil法によって固定された解剖体を用いた研究を現在保留していることや、旅費、人件費、諸経費などが計上されなかったことが主な原因である。
次年度は、臨床試験施行に必要な造影剤などの薬剤や必要物品の購入、データ・画像解析用パソコン、データ解析ソフト、画像解析ソフトの導入、学会発表のための旅費、論文校正費などに使用する計画である。
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