研究実績の概要 |
吸入麻酔薬による心筋虚血再灌流障害と免疫細胞ナチュラルキラー細胞(NK細胞)による免疫応答の関与を探索する目的で研究を行なっている。ラット生体モデルを用いた研究において継続的に、吸入麻酔薬による心筋保護作用を確認した。 本作用に対するNK細胞の関与を明らかにするために、NK細胞除去薬であるAAGM1の先行投与を試みたが、現在のところ明らかな影響を認めていない。AAGM1の投与量は、先行研究を参考に0.5mcg/g body weigt)で行なっているが、本研究では不十分な血中濃度となっている可能性もあるため, 今後, 0.05 mcg/g - 5 mcg/g bdy weigtのような異なる用量で本研究を行う予定である。 単離ミトコンドリアによる研究では, in vitro研究では, 吸入麻酔薬が電子伝達鎖の直接的に抑制し活性酸素種を生じることを明らかにしてきたが、in vivo研究でAAMG1暴露後の単離ミトコンドリアでは明らかな作用の変化を認めていない。in vivo研究でのAAGM1効果発現用量を同定したのちに、単離ミトコンドリア研究も継続して行う。また、同時にin vitro研究でもAAGM1投与を行い、単離ミトコンドリアへの直接的影響の有無についても検討する。
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