研究課題
昨年度から引き続いて、LPS投与下(敗血症モデル)で高血糖状態のラットを作成し、腹腔内から採取したマクロファージの貪食能およびCHOPおよび、Aktのリン酸化ついて探求を行った。その結果、高血糖単独群は正常群と比較して、処置開始後24時間後におけるZymosam食作用が減少しなかったが、持続的なLPS投与を加えた群ではZymosam食作用を減少させたことから、高血糖はLPS誘発性のphagocytosis抑制を増強することが考えられた。CHOPに関して、高血糖単独群は正常群と比較して、ラット腹腔内マクロファージ中のCHOP発現を増加させなかったが、持続的なLPS投与下ではCHOP発現が上昇し、高血糖+LPS群で、相乗的な発現上昇が認められた。このことから、高血糖はCHOP pathwayを介してLPS誘発性のER stressを増強させることが示唆された。Aktのリン酸化についても、高血糖単独群は正常群と比較して、ラット腹腔内マクロファージ中のAktのリン酸化を抑制しなかったが、持続的なLPS投与ではAktのリン酸化が抑制され HG+LPSでは、高血糖+LPS群で、相乗的な発現抑制が確認され、高血糖+LPSが細胞内Aktのリン酸化を阻害することが考えられた。
すべて 2019
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British Journal of Anaesthesia
巻: 123 ページ: 51~59
10.1016/j.bja.2019.03.040