研究課題
妊産婦を対象に、胎盤、及び血液中エクソソームに発現しているsmall RNAを網羅的に解析し、妊娠高血圧症候群の早期予測,及び治療に有用なmicroRNAの存在の有無を明らかにする。また、統計解析で有用と判明したmiRNAが、ターゲットとするタンパク質を同定する事で、妊娠高血圧症候群発症の新しい機序と、その役割を探求する。さらに、妊娠高血圧に対し、miRNAによる遺伝子治療（核酸創薬）の可能性を示唆する結果を得ることを研究目的にする。本年度は、その中で、血液細胞中（単球ーマクロファージ、好中球、血小板）のエキソソームからmicroRNA を抽出するため、超遠心法及びエクソソーム単離キットを用いて、エクソソームの分離を行い、その後、microRNA抽出を施行した。バイオアナライザーを用いて、サンプルからmicroRNA群が抽出されていることを確認後、small RNAのライブラリ作成（Ion total RNA-seq kitを用いたフラグメント化）し、cDNAに変換を行った。さらにエマルジョンPCR法を用いて、cDNAを増幅させ、シーケンシングに持ち込む。研究結果は、サーバーにSFFまたはFASTQ形式のデータが転送し、miR Baseと照合し、網羅的解析を行う。発現定量解析には、CLCバイオ社の解析ソフト（Genomic Work Bench）を使用する。上記の発現定量結果から、周術期において多変量解析、主成分分析により有意に変化のあったmiRNAを選別する。以上の実験手法の流れを新しい大学院生と確立することに、主な時間を使った。
3: やや遅れている
正常及び妊娠高血圧症候群妊産婦を対象にした臨床研究に関して、現在やや遅れている。
正常及び妊娠高血圧症候群妊産婦を対象に、胎盤、及び血液中エクソソームからsmall RNAを抽出し、次世代シーケンサーを用いてmiRNA発現の網羅的解析を行う。上記２群間の胎盤、末梢血中エクソソームのmiRNA発現変化の差を、多変量解析を用いて統計処理を行う。群間で、有意差のあるmiRNAの細胞内パスウェイ解析を行う。
正常及び妊娠高血圧症候群妊産婦を対象に、胎盤、及び血液中エクソソームからsmall RNAを抽出し、次世代シーケンサーを用いてmiRNA発現の網羅的解析を行う。上記２群間の胎盤、末梢血中エクソソームのmiRNA発現変化の差を、多変量解析を用いて統計処理を行う。群間で、有意差のあるmiRNAの細胞内パスウェイ解析を行う予定である。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 7件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (3件) 図書 (2件)
J Cardiothorac Vasc Anesth.
巻: 32 ページ: 1609-1614
10.1053/j.jvca.2017.12.044.
Pediatr Res.
巻: 83 ページ: 866-873
10.1038/pr.2017.327.
Critical Care Medicine
巻: In Press ページ: In Press
In Press
10.1053/j.jvca.2017.06.047.
Br J Anaesth.
巻: 119(6) ページ: 1118-1126
10.1093/bja/aex349.
Interact Cardiovasc Thorac Surg.
巻: 24 ページ: 869-875.
doi: 10.1093/icvts/ivx033.
BMC Cardiovasc Disord.
巻: 17 ページ: 21.
doi: 10.1186/s12872-016-0444-7.
