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2017 年度 実施状況報告書

メラトニンシグナルを標的とした新たな敗血症関連脳症治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K11098
研究機関久留米大学

研究代表者

新山 修平  久留米大学, 医学部, 准教授 (40258455)

研究分担者 外角 直樹  久留米大学, 医学部, 講師 (60368884)
首藤 隆秀  久留米大学, 医学部, 講師 (70412541)
高須 修  久留米大学, 医学部, 教授 (90236216)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード敗血症 / 敗血症関連脳症 / メラトニン / サイトカイン / 酸化ストレス応答
研究実績の概要

これまでに我々は、従来敗血症の実験モデルとして最も臨床の腹膜炎を再現していると考えられ、事実ゴールドスタンダードモデルである盲腸結紮穿孔モデル(以下CLPモデル)を使用していたが、CLPモデルの大きな欠点(腹腔内膿瘍形成)を克服できる「改良型CLPモデル」の作製に初めて成功し、その「改良型CLPモデル」を使用して延命効果を示す化合物を探索してきた。
この一連の研究の中で、メラトニンがCLP処置後の生存率を延長することを見出してきた。そこで、本年度はメラトニンが生存率を延長する分子機構を探索することを目的として研究を推進した。CLP処置マウスから腹腔内マクロファージを分取し、サイトカインと酸化ストレス応答の遺伝子をReal-time PCR法で測定したところ、サイトカイン群ではIL-1β、TNF-αの遺伝子発現上昇を認めた。酸化ストレス応答に関わる遺伝子では、Nrf-2 (NF-E2-related factor 2)遺伝子の発現低下を認めた。CLP処置後のIL-1β、TNF-α遺伝子発現に対するメラトニンの効果を検討したところ、メラトニンは腹腔内マクロファージでのIL-1β、TNF-α遺伝子発現を変化させないことがわかった。Nrf-2遺伝子発現に対するメラトニンの効果については現在検討中であるが、CLPの重症度を変化させるとによってNrf-2遺伝子の発現が変動することも確かめられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在、腹腔内マクロファージを分取し、サイトカインをはじめとした炎症応答の解析を行っているが、腹腔内マクロファージの解析にやや時間を要した。

今後の研究の推進方策

今後は脳内炎症性変化をメラトニン投与モデルと非投与モデルと比較検討することで敗血症関連脳症を評価する。具体的には、①免疫組織染色法により海馬や大脳皮質前頭前野でのマクロファージ、ミクログリアやアストロサイトの活性化を評価し、また②各脳部位(大脳皮質、海馬CA領域、海馬DR領域、線条体、側坐核)でサイトカイン関連分子のmRNA発現と濃度をRT-PCR法で解析する予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由として、研究の進捗状況がやや遅れており、それに伴い使用計画が遅れていることが考えられます。今後は進捗を速めて当初の予定通りの軌道に乗せて実験を進めていく予定です。

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公開日: 2018-12-17  

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