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2020 年度 実施状況報告書

実験的脳梗塞モデルを用いた神経保護作用と中枢痛(視床痛)改善の検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K11102
研究機関筑波大学

研究代表者

清水 雄  筑波大学, 医学医療系, 講師 (70436278)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード肺障害
研究実績の概要

全身麻酔自体による肺への影響を調べた。マウスを密閉できる容器に入れ、一般に用いられる揮発性麻酔薬であるイソフルランとセボフルランを、報告されている1 MAC濃度で投与した。気化器には酸素のみを供給し、酸素濃度は絶えずモニターし、約30%を保った。麻酔薬の使用中も自発呼吸とし、人工呼吸は行わなかった。6時間の暴露ののち、麻酔から覚醒させた。麻酔中の体温は、ホットプレートを用いて管理した。一週間後にマウスを麻酔下に灌流し、その後肺を摘出した。4%PFAで固定後に組織標本をHE染色し、観察した。対照はnaiveのマウスを用いた。その結果、麻酔薬暴露群においても血管周囲の肥厚や、白血球の凝集は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

今回、長時間の麻酔薬への暴露によっても死亡するマウスはなかった。当初は麻酔そのものへの暴露が、術後のマウスの死亡の原因の一つとなっていると想定していた。その理由は、死亡直後にも関わらず腐敗臭が強かったからである。しかし、肺は特に関係がなさそうであった。以前に腸管の壊死の有無を検討したことがあり、それもおそらくは関係性が低そうであることは想定されている。よって、その原因の次の候補の解釈に時間が費やされてしまった。

今後の研究の推進方策

今後は、坐骨神経損傷モデルを用いて、神経因性疼痛を生じさせ、責任部位の脊髄や脳の組織を免疫染色していく予定である。現在神経因性疼痛と関連があると報告されているTRPM2チャネルを染色することを予定している。それにより、神経因性疼痛が発症した場合にTRPM2チャネルの不変、アップないしはダウンレギュレーションが生じるのかを確認する。

次年度使用額が生じた理由

現状で実験が遅延していることと、今回使用したものが以前に購入した物品で施行できたことで、次年度使用額が生じた。
保存している神経組織に対してTRPM2チャネルを対象に免疫染色を施行する予定である。また、新たに末梢神経障害を生じさせたマウスにクロトリマゾールやAGK2を投与し、末梢神経、脊髄、脳を摘出し、その組織標本に対してPCRや免疫染色を施行する予定である。薬剤の有無での発現の違いを検討していく。

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公開日: 2021-12-27  

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