研究課題/領域番号 |
17K11125
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
坂本 信一 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (70422235)
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研究分担者 |
今村 有佑 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10568629)
安西 尚彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70276054)
高山 達也 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90324350)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 前立腺がん / メタボローム / バイオバンク / 血清 / アミノ酸トランスポーター |
研究実績の概要 |
研究目的:去勢抵抗性前立腺がん患者におけるマーカーとなりうるメタボロームを解析することを目的とする。 現在の状況として、1.前立腺がん患者血清、2.前立腺がん細胞株、3.前立腺がん手術検体の三つの方向性から解析の準備をすすめている。1.前立腺がん血清については、過去20年間の保存検体30000検体が存在する。現在、去勢抵抗性前、一次抵抗性、二次抵抗性の検体を選別し、適切な母集団を選出した。今後、共同研究者に送付して、メタボローム解析を進める予定。2.細胞株は、これまで、C4-2 細胞においてLAT3が高発現であることを同定。C4-2 細胞においてLAT3をKnock Downすると細胞増殖、浸潤、遊走能が阻害された。アレイ解析も終了しており、現在、有意な分子を解析している。3.前立腺がんの組織に関しては、現在、病理部と共同研究で術後生検体を薄切することで、回収保存するシステムを構築した。一方、院内消化器外科と共同で、バイオバンクを構築している。今後、ほぼ自動的に臨床検体を一括してバイオバンクに保存するシステムができれば、臨床検体からのメタボローム解析がさらに進むことと思われる。前立腺がんは、去勢抵抗性となる過程で様々な遺伝子変異が蓄積することが知られている。一方、メタボロームに関しては、これまで限られた報告した存在しない。今回の我々の、患者血清、患者検体、細胞株を用いた解析を通して、新規去勢抵抗性前立腺がんのマーカー同定につながることを期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
メタボローム解析に必要な検体の準備は順調に進んでいる。前立腺がん患者の血清も様々なStageの検体をそろえることに成功しており、共同研究者を通してメタボローム解析に移ることが可能である。 同時に、前立腺がん組織の保存システムも構築しており、今後、組織からのメタボローム解析も可能となると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の方向性として、 1.去勢抵抗性前立腺がん患者血清を用いた、メタボローム解析を進める 2.前立腺がん患者組織をもちいたがんと非がん部を比較する中で、がん特異的メタボロームプロファイルを同定したいと思う。 3.前立腺がん細胞株を用いて、アミノ酸トランスポーターの側面からも解析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
分担の高山先生分の残額が生じたため 100000円配分予定が、88552円の残額が生じた。 理由として、研究する過程で試薬の購入時期を過ぎてしまった。 次年度に、残金をまとめて試薬購入する予定。
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