研究課題
排尿日誌、症状質問票をもとに年齢などの背景を一致させた夜間頻尿の男性患者(夜間頻尿群)と夜間頻尿を認めない男性(健常群)の血液を採取し、時計遺伝子(CLOCK、PER2、DBP)について測定し解析を行った。夜間排尿回数は夜間頻尿群で有意に多く(2.5回 vs 0.4回)、夜間尿量(560mL vs 366mL )、夜間多尿指数(0.39 vs 0.24)も夜間頻尿群で高かった。一方、一回最大排尿量は、夜間頻尿群で低かった(248mL vs 483mL)。PER2において健常群に比べて夜間頻尿群で変異があると考えられた部分は、239153765(single nucleotide polymorphism :SNP)、239155053(SNP)、239158541(SNP)、239162734(SNP)、239166265(SNP)、239177932(SNP)、239177954(SNP)であった。DBPにおいて変異があると考えられたpositionは、49134388(SNP)、49135043(SNP)、49135790(SNP)、49136651(SNP)であった。現在、夜間排尿回数、夜間多尿指数など夜間頻尿に関連するパラメータに関連する変異部分を解析している。一方、CLOCKについては、さらに多数の変異した部分を認め、現在解析を行っている。このように夜間頻尿に関連した遺伝子多型の候補部分を確認することができた。今後は、今回のデータで得られた変異がみられる部分を中心に、より多くの症例で検討する予定である。
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